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プライバシー保護のため、「www.google.com」でSSLがデフォルトに


 米Googleは18日、ユーザーの検索語句(クエリー)が外部に漏れないようにするための試みの一環として、Googleアカウントにサインインしている場合、「www.google.com」のSSLをデフォルト設定にすることを発表した。その結果、ユーザーのプライバシーは守られる。しかしウェブサイトの運営者にとっては具体的な検索クエリー取得が不可能になり、アクセス解析の情報が減るため、ウェブマーケティングに大きな影響が出る可能性がある。

 この変更は数週間以内に始まる予定で、Googleアカウントにサインインしていて「www.google.com」を使用する場合、自動的に「https://www.google.com」にリダイレクトされる。また、プライバシーを重視するユーザーは、自ら「https://www.google.com」を利用できる。特に外出中にWi-Fiホットスポットなどを使用する場合、プライバシー保護の有効な手段となるだろう。

 ユーザーにとっては、自分のプライバシーが守られる手段が提供されたことには大きな意義がある。しかしその一方で、Googleからの検索クエリーをマーケティングに使用していたウェブサイトには大きな影響が出そうだ。

 発表されている情報によると、「https://www.google.com」でユーザーが検索した場合、ウェブサイト側はユーザーがGoogle経由で流入して来たことは知ることができる。しかし、具体的にどのような検索クエリーによってやって来たのかを知ることはできなくなる。その代わりに、Googleウェブマスターツールで、検索クエリー上位1000個、ランディングページ上位1000ページを過去30日分にさかのぼって閲覧、またはCSVフォーマットでダウンロードできる。Googleではこの情報によってマーケティングは可能だとしている。

 この変更はGoogle Analyticsも例外ではない。ここでも同じように検索クエリーを入手できなくなるため、検索クエリーの語句を詳細に分析していたマーケターは大きな影響を受けることになるだろう。

 ただし、リファラーに含まれたその他の情報は、ウェブサイトでも、Google Analyticsでもこれまで通り利用できるとしている。

 なお、今回の発表には重要な例外がある。検索結果ページに表示される広告をユーザーがクリックした場合には、これまで通り、検索クエリーが広告主に対して提供されるという。

 つまり影響を受けるのは、Googleのオーガニックサーチだけであり、Googleの広告では引き続き検索クエリーを含めた情報が提供され続けるということになる。

 現時点でこの変更が行われるのは、1)Googleアカウントにサインインしており、2)「https://www.google.com」を利用するユーザーに限られている。こうしたユーザーの割合がどの程度であるかについての具体的数字は不明だ。一般的には、特に日本国内では、現時点での影響は限定的だと言えるかもしれない。しかし、Googleがプライバシーのために講じてきたさまざまな措置を考慮すると、今後「www.google.com」以外のドメインにも拡大されていく可能性は否定できない。プライバシー保護は大きなトレンドとなっており、それはユーザーにとっては朗報だ。ウェブマーケターの立場からすれば貴重な情報を失うことになるが、いずれは新たなマーケティング方法を模索する必要に迫られることになるだろう。


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(青木 大我 taiga@scientist.com)

2011/10/19 10:46