未知の検索語に対応するAdWords広告を自動生成、「動的検索広告」ベータ提供


 米Googleは20日、検索連動型広告サービス「AdWords」において、「動的検索広告(Dynamic Search Ads)」機能を発表した。広告主のサイトの内容に基づきシステム側で動的に広告を生成し、関連性の高い検索語に対して表示する仕組み。すべての国・言語で利用できるが、現在はベータ版として一部の広告主向けに提供している。

 Googleの内部調査によれば、日々検索される語句のうち16%が、今までに見たことのない語句なのだという(英語版の調査データ)。そのため、広告主が吟味したキーワードをAdWords広告でたくさん設定したとしても、関連性の高い検索が行われているのに広告表示の機会を逃している可能性もあると指摘する。

動的検索広告の設定オプション(AdWords日本語版公式ブログより画像転載)

 動的検索広告は、こうした機会損失を補うための広告設定オプション機能だ。Googleの説明によると、同社のウェブクロール技術や関連性についての技術を用いて、広告主のサイトで販売されている商品のインデックスを常に最新の状態に保ち、関連する検索が行われた際に広告を表示するという。

 広告のタイトルは、検索語や検索語と最も関連性の高いリンク先ページのテキストに基づき、システム側で動的に生成。その他の部分は、動的検索広告の設定時に作成したテンプレートを使用して生成される。

広告作成テンプレート(AdWords日本語版公式ブログより画像転載)

 なお、動的検索広告は、通常のキーワードターゲットによって表示する広告がない場合、すなわち、本来なら表示される広告がない検索に対してのみ表示するという。

 そのため、リーチが広がり掲載効果が上がるとしており、一部の広告主を対象にしたテストでは、ほとんどの広告主でクリック数とコンバージョン数が5~10%増加する結果が出たとしている。

 また、動的検索広告が表示される場合の広告ランクは、通常のキーワードに基づく広告と同じで、オークション方式となる。


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(永沢 茂)

2011/10/21 14:45