米foursquare、Google Mapsから“地図版Wikipedia”に移行


 チェックインサービスの米foursquareは2月29日、Google Maps APIの新料金体系から逃れるため、オープンデータに基づく地図「OpenStreetMap」のデータを、ウェブ版サービスで採用したことを発表した。

 OpenStreetMapは“Wikipediaの地図版”と呼ばれることもあるサービスだ。英非営利団体が運営し、地球全体の地図をインターネットユーザーが協力して書き込み、編集することによって実現することを目指している。ユーザーインターフェイスは日本語化もされている。

 foursquareは、Google Maps APIを創業以来使用し続けてきたが、Googleが商業利用などの条件によって新料金体系を発表したことから、他の地図データ使用を検討してきた。

 当初foursquareはOpenStreetMapのデザインに納得できなかったが、デザインを変更できるサービスを提供するベンチャーMapBox社の協力と同社の新サービス「MapBox Streets」のサービス開始の好タイミングもあって、これを採用することにした。

 これによりOpenStreetMapの色やフォントなどのデザインを好みのままに変更し、利用できるようになった。その上、OpenStreetMapのデータ自体は、他のネットユーザーの協力によって質が向上し続けることが予期できるとしている。

 なお、foursquareのiOS/Androidアプリについては、今後もGoogle Mapsを使用し続ける。これは、iPhone SDKとAndroid Map APIがいずれもGoogle Mapsを組み込んで使用しているためだとしている。

MapBox Streetsの地図表示(foursquare公式ブログより画像転載)




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(青木 大我 taiga@scientist.com)

2012/3/2 11:30