「Firefox 11」公開、アドオンの同期機能に対応


 Mozillaは日本時間14日、ウェブブラウザー「Firefox」の最新版となるバージョン11を公開した。Windows版、Mac版、Linux版がMozillaのサイトからダウンロードできる。

 Firefox 11では、複数の端末間でブックマークなどを同期する「Firefox Sync」機能を拡張し、アドオンの同期機能に対応した。現時点では、PCにインストールしたアドオンはPC間でのみ同期し、Android端末にインストールしたアドオンはAndroid端末間でのみ同期する形となっている。このほか、Google Chromeからブックマークや履歴などをインポートする機能も追加した。

 ウェブ開発者向けには、ウェブページ視覚化ツール「ページインスペクタ」の3Dビューと、CSSを直接編集できる「スタイルエディタ」を追加。3DビューはWebGLを利用し、ページの構造を平面ではなく立体的に表現する。

 このほか、Firefox 11では合計8件の脆弱性を修正している。8件中5件は脆弱性の重要度が4段階で最も高い“最高”に分類されている。

 Firefox 11は、日本時間3月13日に公開の予定だったが、マイクロソフトの月例セキュリティ更新プログラムが公開されるタイミングと重なることと、ハッキングコンテストで指摘された脆弱性の詳細を把握するため、公開を延期することが発表されていた。

 脆弱性については、新バージョンで修正済みのものだったが、セキュリティ更新プログラムの影響を見極めるため、新バージョンの配布は当初は手動更新のみとなっており、影響を受けないことを確認した段階で全ユーザーの自動更新を有効にするとしている。

 また、Android版のFirefoxについては、パフォーマンス向上などのため抜本的な設計の見直しを行った開発を進めるため、今回はセキュリティの修正や安定性の向上のみを行ったバージョン10.0.3を公開した。MozillaではAndroid版について、当初はFirefox 11で設計の見直しを行うとしていたが、さらに抜本的に設計を見直し、大幅な改善を行ったバージョンをFirefox 13で公開する予定としている。


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(三柳 英樹)

2012/3/14 13:45