OKWaveとMS、20~30代女性が買い物体験を共有する特化型SNS「myFave」


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 株式会社オウケイウェイヴ(OKWave)と日本マイクロソフト株式会社は、共同で運営するショッピング特化型SNS「myFave」を8日から一般公開する。20~30代女性をコアユーザーと位置付け、ファッションなどの買い物情報・体験を共有する場を提供する。

 myFaveでは、Amazon.co.jp、ELLE SHOP、ユナイテッドアローズ、セシール、ベルメゾンネット、楽天市場、エプソンダイレクトなどECサイト13社で販売している商品1000万点以上を、ファッション、ビューティ・コスメ、ダイエット、食品、家電など17カテゴリーに分類。ユーザーはお気に入りの商品の「Fave」ボタンをクリックして他のユーザーと共有したり、商品に関するクチコミ情報を投稿することができる。

 さらに、例えばインテリアやファッションのコーディネートなど、複数の商品を組み合わせた「コレクション」を作成・共有できる機能もある。myFaveが「お題」を出して、ユーザーからコレクションを募集する企画も実施する。

 myFaveの会員登録には、Windows Live、Twitter、Facebook、mixiのいずれかのアカウントが必要。TwitterまたはFacebookのアカウントで登録した場合は、myFaveに投稿した際にTwitterやFacebookに同時につぶやける連携機能もある。

 myFaveにはファッションモデルなど82名の「公式ユーザー」がおり、彼女たちのタイムラインはすべて公開される。myFaveの登録会員でなくとも公式ユーザーの取り上げている商品などの情報を閲覧できるほか、myFaveに登録したばかりでフォローしている友人のいない会員でもさまざまな買い物情報を見ることができるとしている。

 myFaveは今年6月、日本マイクロソフトが運営するポータルサイト「MSN」内に招待制でプレオープンしていた。今回、一般向けに公開するにあたっては、myFaveの特徴であるコレクション機能を強化。商品だけでなく、ユーザー自身がアップロードした写真を編集してコレクションに表示できるようにしたほか、画像のサイズ・配置のレイアウトもバリエーションを増やした。


「コレクション」機能の概要一般公開に合わせて「コレクション」機能を強化した

 日本マイクロソフト業務執行役員/MSN Japanエグゼクティブプロデューサーのショーン・チュウ氏は、MSNがショッピングSNSを展開する背景について、同サイトの開設から17年が経過し、ポータルサイトのあり方自体、ユーザーニーズに対応させないといけない時代になったことを挙げる。具体的には、かつては検索、メールとチャット、情報コンテンツという3サービスを提供する戦略だったが、今後はこれらインフォメーションとコミュニケーションの分野に加えて、ソーシャルサービスがポータルサイトに必要になるという。MSNでは2012年、Microsoftの傘下に入ったSkypeと連携する新たなコミュニケーションサービスを展開するほか、インフォメーション分野ではコンテンツのさらなる強化を図る。そして今回のmyFaveにより、ソーシャルサービスも含めた3分野が出そろうことになる。

 オウケイウェイヴ代表取締役社長の兼元謙任氏は、Facebookのような水平方向に大きく広がったSNSが普及する一方で、人のつながりベースでは見つけにくい情報もあると指摘。分野に特化した垂直方向のSNSのニーズもまた大きな流れとしてあると説明する。同社が運営するQ&Aサイト「OKWave」においても商品に関するQ&Aの利用が多いことから、2年前よりショッピングSNSの企画を練っていたという。

 myFaveは1年間で100万人の会員登録が目標。当初は、ショッピングやクチコミに対する感度の高い20~30代女性を主なターゲットとしているが、男性でも会員登録は可能だ。また、ファッションなどに限らず、パソコンや本、CDなどの商品も扱っており、最終的には男女問わず展開する可能性もあるとしている。


オウケイウェイヴ代表取締役社長の兼元謙任氏(左)と日本マイクロソフト業務執行役員/MSN Japanエグゼクティブプロデューサーのショーン・チュウ氏(右)MSNのサービス戦略




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(永沢 茂)

2012/8/7 18:34