ヤマハ、最大1Gbpsスループットの小規模向けファイアウォール「FWX120」
FWX120 |
ヤマハ株式会社は20日、小規模ネットワーク環境向けのファイアウォール「FWX120」を発表した。ファイアウォールとIPsec/L2TP VPNの機能を標準で備えるほか、外部の事業者と連携したURLフィルタリング、メールセキュリティ(予定)の両機能をオプションで追加でき、小規模環境に必要なセキュリティを網羅できるとのこと。価格は8万1900円で、11月中旬の発売を予定する。
FWX120は、主に小規模ネットワークでの利用を想定したファイアウォールアプライアンス。従来製品「SRT100」の後継に当たるが、デザインがヤマハ製ルータに近かったり、位置付けがわかりにくかったりしたため、ルータとの差別化による訴求が十分にできなかった反省を生かし、セキュリティ製品としてのメッセージを強く打ち出していくという。
基本的なセキュリティ機能はSRT100の機能をすべて継承しており、設定用のGUIからポリシーベースでのフィルタリングやVPN設定を行えるが、SRT100よりもさらにわかりやすく改良され、より容易に設定を行えるようになった。
また小規模向けでありながらも、SRT100ユーザーからの要望をくみ入れ、設定可能なポリシー数を128から256へ、同時セッション数を4096から3万へ大幅に増加させるなど、ある程度規模の大きなネットワークについても対応できるようにしている。
インターフェイスは従来の100BASE-TXから1000BASE-T/100BASE-TX/10BASE-Tへ強化され、主にLAN側で利用する4ポートの1000BASE-T/100BASE-TX/10BASE-Tスイッチと、WAN側で利用する1000BASE-T/100BASE-TX/10BASE-Tポート×1を搭載。インターフェイスが高速化されたこともあって、最大ファイアウォールスループットが80Mbpsから1Gbpsへと格段に向上している。なお、実際のインターネットトラフィックに近い現実的なフレームサイズを混合したIMIXスループットでも最大300Mbpsと、十分な能力を備えているとのこと。
さらに、ヤマハ製のスマートレイヤ2スイッチ「SWX2200シリーズ」と連携して、ネットワーク構成やポート状態を設定ページへ表示可能。SWX2200シリーズの各ポートの個別設定や、FWX120を含むVLAN設定にも対応している。
URLフィルタリングについては、URLの全部または一部をキーワードとして登録し、それと一致する文字列を含むURLへのアクセスをブロックする「内部データベース参照型URLフィルター」を標準で利用可能で、FWX120をプロキシとして動作させれば、HTTPSによるWebアクセスも制限できる。また、デジタルアーツ、ネットスターの外部データベースを利用してアクセスを制御する有償オプションも利用可能だ。
なおヤマハでは、初年度に1万5000台の販売を見込んでいる。
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(石井 一志)
2012/9/20 13:00
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