ヤフーがカカオジャパンに出資、「KAKAO TALK」共同展開へ


 ヤフー株式会社は19日、韓国KAKAO Corporation子会社の株式会社カカオジャパンに資本参加し、無料通話・チャットサービス「KAKAO TALK」などを共同展開していくことを明らかにした。

 カカオジャパンは、KAKAO Corporationおよびヤフーを割当先とする第三者割当増資を実施し、2社の合弁会社となる。持分比率は50%ずつ。カカオジャパンの代表取締役にはKAKAOの朴且鎮氏が就任するほか、ヤフーからは小南晃雅氏が取締役に、CMO(チーフモバイルオフィサー)の村上臣氏が非常勤取締役として参加する。

 KAKAO TALKはユーザー同士が無料で音声通話とチャットが楽しめるスマートフォンアプリ。日本を含めて216以上の国・地域で提供され、全世界のユーザー数は6500万人に上るという。国内のユーザー数は非公表。同様のサービスではNHN Japan株式会社が提供する「LINE」が世界で約6500万人、日本で約3000万人のユーザーを獲得している。

 ヤフーとKAKAOは今後、両社の開発力と顧客基盤を組み合わせ、スマートフォンに特化したコミュニケーションサービスの拡大を図る。具体的な取り組みは協議中というが、カカオジャパンでは「KAKAO TALKはヤフーが持つニュースやECなどのサービスとの連携を検討したい」とコメント。Yahoo! JAPAN IDとの連携は未定としている。

 また、ヤフーは今回の出資の狙いについて、「スマートフォンが本格的に普及する中で、コミュニケーション分野の強化を検討していた。KAKAO TALKを共同展開することは市場参入のビジネスチャンスだった」と話している。


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(増田 覚)

2012/10/19 18:11