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Windows 8アプリを“ドラフト”で事業化、WDLCが若手開発者向けコンテスト

 PCおよび関連製品の開発や流通を手がける企業約100社が参画する「ウィンドウズ デジタルライフスタイル コンソーシアム」(WDLC)は7日、Windows 8アプリ開発コンテスト「Digital Youth Award」の開催を発表、同日より作品募集を開始した。若手開発者の発掘を目的としており、参加資格は18歳以上29歳までの個人もしくはチーム。優秀作品には、実際の製品化・事業化の道を用意する。締切は2013年1月31日。

「Digital Youth Award」開催発表会に集まった、関係者のみなさん

 コンテストは、WDLCが2011年末に立ち上げた若年層向けPCスキル向上支援プロジェクト「Digital Youth」の一環。募集部門は、実際に開発したWindowsストアアプリを対象とする「アプリ開発部門」と、アイデア募集にあたる「アイデア発想部門」の2つ。共通の募集テーマは「人が“豊か”になる国民的アプリ」。

 応募作品の中から、各部門で6作品を入賞、20作品を入選と選定。2013年2月28日に東京・六本木のニコファーレで開催される決勝大会へ送る。当日は、“バイヤー”として参加するWDLC加盟企業約100社を前に、作品応募者がプレゼンテーションを実施。その上で企業側は、将来性のあるアプリやアイデアに対して、買収やインターン採用の優先交渉権を求めることができる。1つのアイデアに対して複数の企業が名乗りを上げた場合はくじ引きを行うなど、プロ野球のドラフト会議さながらの形式を予定しているという。

 優秀作品の選定を行う審査委員は、放送作家の小山薫堂氏ら6名。なお、グランプリ(賞金10万円)やWDLC理事賞なども設定されている。

開催趣旨
実際の応募作品を、企業がドラフト会議形式で入札するのが最大の特徴

 12月7日には、コンテスト開催についての記者発表会が行われた。WDLC会長でコンテストの審査員も務める香山春明氏(日本マイクロソフト株式会社 執行役常務コンシューマー&パートナーグループ担当)からは「世界を変えるような、フレッシュなアイデアを持った若者たちにビジネスの第一歩を提供するのが狙い」と、その意義を説明する。

 また、マイクロソフト米国本社の最高マーケティング責任者であるクリス・カポセラ氏も「このコンテストは若者にとって1つのチャンス。Windowsアプリの開発を通じて、未来のキャリアを築いてくれれば」と期待のコメントを寄せた。

 WDLC事務局長の勝俣喜一郎氏からは、単にコンテスト開催に終始するのではなく、そのバックアップ体制を構築したことが説明された。「1年前に『WDLC塾』との仮称でご説明した企画を、1日ワークショップを中心とした『Digital Youth College』として現実化させた。そこで生まれたアイデアやアプリを、WDLC参加企業やスポンサーとマッチングさせるのが、今回のコンテストだ」(勝俣氏)。

 発表会では、このほかにもコンテスト関係者が登壇。NECパーソナルコンピュータ株式会社執行役員社長の高塚栄氏、ソニーマーケティング株式会社執行役員の粂川滋氏、株式会社東芝デジタルプロダクツ&サービス第一事業部長の長嶋忠浩氏、富士通株式会社執行役員の齋藤邦彰氏の4名がWDLC理事として、応援のコメントを寄せた。

WDLC会長の香山春明氏(日本マイクロソフト株式会社執行役常務)
マイクロソフト米国法人の最高マーケティング責任者であるクリス・カポセラ氏

(森田 秀一)