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カスペルスキー、無償のウイルスチェックソフト提供開始

 株式会社カスペルスキーは14日、PC内のウイルス・脆弱性の有無をチェックする無償ソフト「カスペルスキー セキュリティ スキャン」の提供を開始した。Windows 8/7/Vista/XPに対応しており、同社サイトよりダウンロードできる。他社製のウイルス対策ソフトとの共存も可能だとしている。

 スキャン機能は、システムメモリやPCの起動時に自動実行されるオブジェクト/ファイルなど、攻撃に悪用されやすい領域のみをチェックする「クイックスキャン」と、リムーバブルメディアやHDDを含むPCの全領域をチェックする「フルスキャン」がある。

 フルスキャンでは、3段階のスキャンが実行される。まず、PCにウイルス対策ソフトやファイアウォールがインストールされているかどうか、ウイルス対策ソフトが最新の状態にアップデートされ、有効になっているかどうかをチェック。続いて、ウイルス、トロイの木馬、ワーム、その他の悪意のあるプログラムといった既知のマルウェアがPC内に存在するかどうかチェックする。最後に、ソフトの脆弱性などマルウェア以外のセキュリティ上の問題がないかチェックする。

 カスペルスキーによると、マルウェアのチェックには製品版と同じ定義データベースを使用しており、複雑なルートキットを除いて既知のマルウェアはすべて検知されるという。また、Kaspersky Labのクラウド上のサーバーからリアルタイムに情報を入手するため、最新ウイルスや新しい脅威も検知できるとしている。

 なお、スキャン実行後は、見つかった脅威と検知された場所、脆弱性についてのレポートが提供されるが、それらの脅威を駆除したり、セキュリティ上の問題を修正する機能はない。PCを継続的に保護するためには、「カスペルスキー マルチプラットフォーム セキュリティ」などの同社製品または他社セキュリティソフトを使用する必要がある。すでにそうした製品を使用している場合ならば、“セカンドオピニオン”や“ダブルチェック”といった目的でカスペルスキー セキュリティ スキャンを使用するかたちとなる。

(永沢 茂)