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米政府機関によるユーザー情報収集プログラム、GoogleやFacebookが報道を否定
(2013/6/10 15:36)
米国の政府機関が極秘プログラムによりIT企業からユーザーのデータを収集していたとする報道を受け、Googleのラリー・ペイジCEOが公式見解を発表した。
この問題は、米Washington Postが6日、米国家安全保障局(NSA)と米連邦捜査局(FBI)が「PRISM」と呼ばれる極秘プログラムにより、Microsoft、Yahoo!、Google、Facebook、PalTalk、AOL、Skype、YouTube、Appleの各社からメールやチャットなどの各種データを収集していると報じていたもの。また、英Guardianも6日、NSA(米国国家安全保障局)が米Verizonの数百万の通話記録を収集していると報道。9日には、NSAに出向していた米中央情報局(CIA)の元職員が、これらの情報を報道機関に提供したと名乗り出ている。
GoogleのペイジCEOは、この件についての見解を、デビッド・ドラモンドCLO(最高法務責任者)との連名で公式ブログに投稿。Googleは米国政府に対してデータセンターに保存されている情報に直接アクセスする手段や“バックドア”は提供しておらず、“PRISM”という名称のプログラムも昨日(投稿は7日)初めて聞いたとしている。
また、政府へのデータ提供は法律に基づいた形で行っており、すべての請求は法務チームがレビューをした上で、過度に広範な請求や正しいプロセスに沿わない請求を頻繁に差し戻していると説明。Verizonが請求されたとされるような規模のデータの請求があることを初めて聞き驚いているとして、Googleがこうした規模でデータを開示しているというのはまったくの誤りだとしている。
また、Googleではこうした情報を「透明性レポート」として可能な限り公開しているとして、米国や他の政府が、市民の安全を守るために必要な行動として、時として監視も利用していることは理解しているとしながらも、現在の法的手続きのレベルは我々が大事にしている自由を損なうものだと主張している。
Facebookのマーク・ザッカーバーグCEOも、この問題について「個人的な見解」とする記事をFacebookに投稿。Facebookは、米国やその他政府機関にサーバーへの直接アクセスを提供する何らかのプログラムの一員であったことはなく、Verizonが請求されたとされるような、大量のデータの請求や裁判所からの命令などを受けたこともないとしている。
また、政府機関へのデータ提供については、正しいプロセスと法律に従っていることを慎重に確認した上で行っており、今後もユーザーの情報を安全に保つために積極的に戦っていくと説明。すべての政府に対して、公共の安全を維持する目的のプログラムはより透明性を高めることを強く推奨するとして、長期的にはそれが市民的自由を保護し、安全で自由な社会を作り出すための唯一の方法だとコメントしている。