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大日本印刷の「秀英体」書体、「新明解国語辞典」スマホアプリに採用

 大日本印刷株式会社は11日、同社のオリジナル書体である「秀英体」をロゴヴィスタ株式会社にライセンス提供したと発表した。ロゴヴィスタが開発したiOS/Android向け電子辞典アプリ「新明解国語辞典第七版」(三省堂刊)に採用されている。

 秀英体は、大日本印刷が明治時代から開発を続けているオリジナル書体。優美でしなやかなフォルムを持っており、美しく読みやすい書体として辞典や文庫本などに使われているという。これを電子辞典に採用することにより、紙の辞典と同じ風合いの文字を提供するとともに、制作上の課題だった文字不足の解消や外字を制作する負荷の軽減などが可能になるとしている。

 今回ロゴヴィスタにライセンス提供したのは、秀英体のうち「秀英明朝M(中太)」「秀英明朝B(太)」の2書体。Adobe Systemsが定めている日本語フォント文字セット「Adobe-Japan1-6」の2万3058字のOpenTypeフォントが含まれる。

 大日本印刷は今後、「秀英角ゴシック」「秀英丸ゴシック」の字種を拡張するとともに、明治期の秀英体活字の復刻などにも取り組むという。また、デジタル教科書・新聞などの閲覧用ソフト、スマートフォンやタブレット端末などへのライセンス提供を推進する。

(永沢 茂)