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ロシアネット企業の巨人「Mail.ru」が独自サーチエンジン運用開始

〜Google利用を停止し、独自開発の重要性を主張

 ロシアネット企業大手Mail.ruは2日、すべての検索クエリーを独自サーチエンジンで取り扱うと発表した。Mail.ruはこれまでGoogleを使用していた。

 Mail.ruの検索サービス「Search.Mail.ru」はロシアで3番目の規模で、米調査会社comScoreの数字を引用し、世界中で毎月3950万人のユーザーがいると主張する。

 同社は数年間にわたってサーチエンジンの開発を進めてきた。この半年で開発チームは15名から200名へと拡大、インデックス規模は50億から100億ドキュメントへと拡大し、クエリー処理のために数千台の専用サーバーが稼働しているという。

 Mail.ruは2003年に初めてGoogleと提携して以来、Googleやロシアサーチエンジン最大手Yandexと組み、検索クエリーを処理してきた経緯がある。

 Mail.ruが独自のサーチエンジンを開発するに至った理由について、同社のMail.ruグループのCEOで共同創業者であるDmitry Grishin氏は、「今日、独自の宇宙計画よりも独自の検索エンジンを持つ国の方が少ないことは注目に値する。宇宙探査活動は9カ国が定期的に実行しているのに対し、成功したと誇るに足る検索エンジンを持つのはわずか5カ国(アメリカ合衆国、ロシア、チェコ共和国、中国、韓国)だ。競争力のある検索エンジンの開発は野心的な目標だが、不可欠だ。独自の検索エンジンは、より柔軟な行動を可能にしてくれる。そして、当社は現在、品質の高い検索サービスが提供可能となった」とコメントした。

 Mail.ruのロシアでの存在感は巨大だ。ロシア語圏3大ソーシャルネットワーキングサイトのうち2つ「Odnoklassniki」と「My World」を傘下に持ち、著名なネットポータルMail.ruやインスタントメッセージサービスMail.ru AgentとICQ、ロシア最大のインターネットゲームサイトなどをグループに保有している。

 Mail.ruはフリーメールサービスとして始まったが、著名なネット企業家Yuri Milner氏との関係により規模を拡大し続けてきた。2005年まではインターネット企業グループ「Digital Sky Technologies」として知られていたが、その後「Mail.ru Group」と改名し、2009年には米Facebookに投資したことでも話題となった。

(青木 大我 taiga@scientist.com)