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米MS、SkyDriveでRetina対応~柔軟な共有機能やテキストエディターも追加

 米Microsoftは30日、オンラインストレージサービス「SkyDrive」で写真や共有機能を強化し、パワーユーザー向けのテキストエディタ機能を追加したことを発表した。

 今回SkyDriveは高DPIディスプレイの表示に対応した。これにはiPadやMacのRetinaディスプレイやMicrosoftのClearTypeフルHDディスプレイなどの高DPIディスプレイが含まれる。

 SkyDriveはユーザーが使用しているデバイスのDPIスケールを認識し、できるだけ高解像度で写真を画面に表示する。これまでは、高解像度の写真であってもサムネイル画像をアップスケールして表示するにとどまっていた。なお、すべてのウェブブラウザーが高DPIに対応しているわけではないとしている。

 また、アニメーションGIF形式にも対応。これまではアニメーションGIFをSkyDriveに保存しても、アニメーションが表示されなかったのを改善し、GIF形式ののアニメーション表示が可能になった。SkyDriveの中で、写真の回転も行えるようになった。通常デバイス側で写真の縦位置・横位置を自動認識するが、正しく認識されなかった場合も、ボタンひとつで写真を回転して正しく表示できる。

 共有機能もより柔軟になった。共有したいファイルやフォルダーを個別に選択してグループを作り、それを共有できるようになった。これまでは1つのフォルダー、1つのファイルなどを個別に都度指定して共有する必要があった。新機能では最大100のファイルを選択し、1つのグループとして指定した相手と共有できる。受信者が編集できるように共有する場合も、受信者はMicrosoftアカウントにログインせずに編集できる。

 共有関連ファイルをまとめて表示できるビューも用意された。自分が共有しているファイル、または誰かに共有してもらったファイルを一覧表示できる。このビューでは、自分が共有したファイルは上部に表示され、他ユーザーのファイルはその下に時系列順に表示される。

写真をボタンひとつで回転できるようになった
共有ファイルの一覧ビュー。自分のファイルは上に、他のユーザーのファイルはその下に表示される

 パワーユーザー向けに魅力的な機能として、テキストエディターが搭載されたことが挙げられる。ソースコードを含む様々な種類のテキストファイルをSkyDriveにアップロードし、その場で編集できる。簡単なメモ、ToDoリストなどをSkyDrive上で気軽に編集できることになる。

 これまでもテキストファイルに対応はしていたが、Word Web Appでの編集しかできなかった。テキストエディターではより簡単に処理できるだけでなく、プログラマーに便利なシンタックスハイライト、オートコンプリート、ファイルのDiff機能も備える。ファイル共有時に同時編集した場合の競合にも対応している。

 MicrosoftではこのテキストエディターはVisual Studioなどに取って代わるものではなく、共有ファイルをウェブホスティング用途に使用することもできないとしている。

 対応しているファイル形式としては、テキストファイル以外にも、JavaScript、CSS、HTML、PHP、Python、Ruby、C#などが挙げられている。

 公式ブログではテキストエディターの利用方法として、新しいPCをセットアップする時に必要なレジストリキーやコマンドファイルを保存しておき、セットアップ作業を簡単にすることが可能、といった例を提案している。パワーユーザーにとって魅力的な機能となりそうだ。

新しく搭載されたテキストエディター画面
Microsoftでは、バッチ処理コマンドを保存するなどの用途を提案

(青木 大我 taiga@scientist.com)