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鉄道やバスの運行情報をオープンデータ化、鉄道会社などが研究会を発足

 東京の鉄道会社や研究機関などが、鉄道やバスの運行情報などのオープンデータ化を推進し、リアルタイム型の運行情報サービスなどの実現を目指す「公共交通オープンデータ研究会」を発足した。

 オープンデータとは、公共性の高いデータに対してアクセスするためのAPIなどを公開し、ネットワーク経由での利用を可能にする、データ版の公共基盤。

 研究会に参加するのは、東京地域の交通事業者13社・局(小田急電鉄、京王電鉄、京成電鉄、京浜急行電鉄、首都圏新都市鉄道、西武鉄道、東京急行電鉄、東京地下鉄、東京都交通局、東京臨海高速鉄道、東武鉄道、東日本旅客鉄道、ゆりかもめ)と、日本空港ビルデング、YRPユビキタス・ネットワーキング研究所、東京大学情報学環ユビキタス情報社会基盤研究センター。8月1日に第1回設立会合を開催しており、9月より本格的に活動を開始する。研究会の会長には、東京大学教授でYRPユビキタス・ネットワーキング研究所所長の坂村健氏が就任した。

 研究会では、公共交通情報のオープンデータの実用化に向けて、データフォーマットやAPI、セキュリティなどの情報通信技術や、サービスモデル、ビジネスモデルに関して検討を進め、年内には試行サービス実験を実施する予定。具体的には、現実の運行状況に即したリアルタイム型の運行情報サービス、外国人向けの様々な言語での情報提供、身体障害者や高齢者に必要な情報提供の実現を目指すとしている。

(三柳 英樹)