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2011/13年のバルスに2回ともぴったりシンクロできたのは1428人との調査結果

 Twitter Japan株式会社が10月31日に開催したイベント「#FlywithTwitter Tokyo - Plan for the Moment」において、ツイートデータ再販パートナーである株式会社NTTデータの佐藤勇一郎氏(第三法人事業本部ソーシャルビジネス推進室)が講演。大規模なツイートデータを集計・分析した結果の例を紹介しながら有用性を説明するとともに、過去にさかのぼって集計してみたという「バルス」ネタなどを披露した。

株式会社NTTデータの佐藤勇一郎氏(第三法人事業本部ソーシャルビジネス推進室)

 NTTデータは、Twitter社の公認製品パートナーとして、日本国内向けにツイートデータ提供サービスを展開している。Firehose APIでTwitterからツイートデータの全量提供を受けており、過去データも含めてリアルタイムに活用できるのがメリットだという。企業はツイートデータを解析することで、自社ブランドの分析やマーケティング、製品開発などに活用できる。

CoCo壱は、女性の1人客向け施策を行うべき?

 ブランド分析としては、「カレーハウスCoCo壱番屋」に関するツイートの例で説明した。ツイート内に「1人」というキーワードが比較的多く出現していたため、内容を見ていったところ、「実は女性もCoCo壱番屋が気になっている・入りたがっているのだが、女性1人では入りにくい」ということだったという。

 佐藤氏は、「消費者に聞かないと分からない、あるいは聞いても出てこないような声がTwitterではつぶやかれている」と指摘する。頻出する単語を読み解くことで、企業がまだ気付いていないニーズを発見できる可能性があるというわけだ。

リポビタンDとユンケル? ポジショニングの違いがくっきり

 同じくブランド分析においては、2つの栄養ドリンクについての話題を含むツイートから、それぞれポジショニングの違いが表れている例を挙げた。

 佐藤氏は具体的な商品名は明らかにしなかったが、青っぽいロゴのとある商品では、一緒に出現する特徴ワードが「バイト」「風邪」「子育て」だったのに対して、もう一方の金色のパッケージの商品では「疲れ」「風邪」「熱」「頭痛」だった。

 また、一緒に出現する商品名としては「レッドブル」は共通だったが、金色パッケージのドリンクに関するツイートでは、薬の名称が出現することも特徴だったという。

 こうしたことから、ツイートで一緒に使われている単語を読み解くことで、商品のポジショニングの違いを確認できると説明。これら栄養ドリンクの場合、大きなくくりでは同じ機能・カテゴリーの商品であっても、一方はライトな用途に、一方は本当に体調の悪い時に飲まれていることがうかがえるとしている。佐藤氏は、こうした結果を踏まえてマーケティングで消費者へのメッセージに反映したり、店舗内で商品を置く場所を変更するといった活用が考えられるとした。

オリンピック開催地が東京に決まった日に、関連ツイート290万件

 佐藤氏はこのほか、ツイートデータの集計に基づいた2つの“ネタ”を紹介した。

 1つ目は、2020年に開催される「東京オリンピック」に関連するものだ。「オリンピック」「五輪」を含むツイートの数は、9月1日時点では1日あたり3万件ほどだったが、開催地が決定した9月8日には約290万件に達し、約127万人によってツイートされていたという。

 さらに9月7日〜8日にかけての推移を時間単位で見ると、いくつかのピークがあることが分かる。最初は日本時間の7日23時台で、これは東京が最終プレゼンテーションを行っていた時間帯にあたる。その次が8日5時台で、開催地が東京に決定した時間帯だ。1時間あたり30万件を突破して最多を記録している。その後、朝起床してから東京に決まったことを知った人々がツイートしたことで、8〜9時台にも再びピークが訪れている。佐藤氏は、こうした時間帯による推移を見ることで人々がどいうタイミング・文脈でつぶやかれたのか分かると指摘する。

 なお、秒単位まで引き伸ばしてみると、最もツイートされた瞬間は8日5時20分16秒で、オリンピックに関して秒間1140ツイートに達した。ミクロの単位でも、その瞬間瞬間の日本を切り取ることができるとした。

 ツイート数だけでなく、つぶやいた人のプロフィールについてもまとめている。これは、NTTデータの技術を用いて、そのアカウントのツイート内容を分析することで、そのアカウントのユーザーの年代、性別、職業を推定していったものだ。これによると、9月8日5時台にオリンピックについてツイートしていた人は、20代が最も多く、性別では女性の方が多かったことが分かった。また、職業別では、20代の学生・その他が最も多かった。

「ラピュタ」2007年放映当日、「バルス」ツイートはわずか106件

 2つ目のネタは、「天空の城ラピュタ」がテレビ放映される際につぶやかれた「バルス」のツイート数についての集計結果。

 今年8月2日に放映された際のピークは23時21分50秒で、その数は秒間10万6338件だったという。なお、この数字はTwitterが公式発表した秒間ツイート数の世界記録(14万3199件)とは異なっているが、これはそもそも同映画とは関係のない通常のツイートなども含まれていたため。NTTデータの集計は「バルス」を含むツイートを抽出した数となる。

 佐藤氏はまた、同社のTwitterデータ提供サービスの強みである、過去データも全量扱っていることのメリットを象徴する集計結果も紹介した。2006年ごろに日本語で初めてつぶやかれたツイート以降、すべての日本語ツイートデータがあるとしており、ほぼ2年ごとにやってくるという同映画のテレビ放映日のデータをまとめている。

 それによると、2007年の放映当日につぶやかれた「バルス」を含むツイートは、当時はそれほどTwitterが普及していなかったことで、わずか106件だった。それが2009年の放映当日には3万2140件に増加。さらに東日本大震災後、日本でも一気にTwitterの利用が拡大した2011年の放映当日は106万6990件へ、そして今年8月2日は431万4588件に増加している。

 なお、これらの数字は1日単位の集計となっており、セリフのタイミングに合わせてつぶやかれたツイート以外に、“バルス祭り”について話題にしているようなツイートもすべて含まれていることになる。

 一方で、セリフのタイミングに合わせてツイートした人についての興味深い数字を佐藤氏は紹介した。2011年の前回と2013年の今回、いずれも1秒たりともずれずにバルスとツイートした人は1428人(8.8%)だったとしている。

(永沢 茂)