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紙の本を買うと無料で電子版も付いてくるサービス、昭文社「まっぷる」で開始

 株式会社昭文社は、同社が発行する国内旅行ガイドブック「まっぷる」シリーズ紙版の購入者を対象に、購入したタイトルの電子版を無料で提供するサービスを開始した。3月12日発売の「まっぷる 鎌倉 江の島'15」(本体価格800円)以降の「国内エリア版」全タイトルで対応するほか、既刊タイトルについても2013年3月以降に発売したシリーズ約100冊ほぼすべてが対応した。

 無料のAndroid/iOSアプリ「マップルリンク」から利用する仕組み。まっぷる紙版の袋とじ小冊子内にあるQRコードを読み込むことで、同じタイトルの電子版を利用できる。昭文社では、自宅や宿泊先でのプランニング時は大きな紙の誌面でじっくり読み、外ではスマートフォンから電子版を見て街歩きに活用するという“本と電子書籍のダブル使い”を提案している。

 なお、サービス開始時点で無料電子版に対応するのはAndroid 4.x以上で、iOSは追って対応予定。

 マップルリンクは、まっぷる購入者向けに以前から提供されていたアプリだ。今回、バージョンアップにより無料電子版サービスが追加された。従来は、収録されている地図や観光スポット情報を端末にダウンロードして持ち歩き、旅先で現在位置を確認したり、訪問する予定のスポットのお気に入り登録や検索できる機能などを備えていた。

 これに対して無料電子版サービスは、広告などを除く紙版と同じ誌面をまるごと提供するもの。地図部分は従来通り端末にダウンロードされるほか、そのほかの記事部分についてもすべてオンラインで参照できる。昭文社によると、旅行ガイドブックにおいて、紙の本の購入者に電子版を全面開放するのは業界初だという。

無料電子版サービス紹介ページ

 なお、昭文社では、単体のアプリ版や電子書籍版としてもまっぷるシリーズを販売している。誌面の表示形式や各種機能、使い勝手は異なるが、旅行ガイドブックのコンテンツとして含まれる情報はどの形態でも基本的に同じものだとしている。

【追記 2014/3/14 19:20】
 iOS版アプリも13日付でアップデートされ、無料電子版のサービスが提供開始された。

(永沢 茂)