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「Windows XPはインターネットから切断して」継続利用者にMSがお願い

 日本マイクロソフト株式会社は日本時間の4月9日、Windows XP向けで最後となるセキュリティ更新プログラム(パッチ)を公開し、同日をもって同OSへのサポートを終了した。

日本マイクロソフト株式会社最高技術責任者兼マイクロソフトディベロップメント株式会社代表取締役社長の加治佐俊一氏

 今後はWindows XPに新たな脆弱性が見つかったとしてもパッチが提供されなくなるため、同OSを使用し続けるのは危険な状態となる。日本マイクロソフトは9日、同社最高技術責任者の加治佐俊一氏による記者会見を実施。事情があってWindows XPを使用し続けなければならない場合は、リスクをできるだけ軽減するために、コンピューターウイルスが感染する経路を遮断するなど、以下のような対策をとってほしいとお願いした。

  • 今日公開されたパッチを含む、すべてのセキュリティ更新プログラムを適用
  • セキュリティ製品(ウイルス対策ソフトおよび定義ファイル)も最新の状態に
  • インターネットからの切断
  • USBメモリなどの利用停止

 ただし、これらの対策だけでは万全ではないとして、できるだけ早く最新環境への移行計画を検討することをお願いしている。

 今後、サポート期間中のWindows製品については脆弱性の修正パッチが公開された際、その技術情報も開示されるわけだが、それをWindows XPへの攻撃に悪用されることも十分に考えられるという。そうした場合、Windows XPにはもうパッチは提供しないにしても、状況によっては、その対策方法についての情報提供などは行っていく方針だとした。

 加治佐氏によると、Windows XPに限らず、過去にサポートを終了したOSについても、Windows 2000などのようにまだ少数使われていることもあるため、そうした製品も含めて同社では攻撃状況をモニタリングし、必要に応じて対策情報を提供していく考えだ。

 また、海外では、政府が有償によるWindows XPのサポート継続契約を結んだとの報道もあったが、日本マイクロソフトによると、これは顧客との個別契約による「カスタムサポート」というもので、日本でも用意している。ただし、Windows XP用に特別に提供するものではなく、カスタムサポート契約の中でより新しいOSへの移行をサポートしていく過程で、Windows XPのサポートも含まれる契約もあるのだという。

 なお、4月9日に公開されたパッチ4件の対象製品は、Windows、Office、Internet Explorer、Publisherとなっている。Windows XPと同じくサポート終了製品となるOffice 2003、Internet Explorer 6、Publisher 2003への最後のパッチが含まれている。

(永沢 茂)