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リアルネットワークス、動画専用クラウド「RealPlayer Cloud」日本語版を開始
(2014/4/16 18:01)
リアルネットワークス株式会社は16日、異なるデバイス間で動画を共有できる「RealPlayer Cloud」日本語版のサービスおよびアプリの提供を開始した。無料プランでは2GBのクラウドストレージが利用でき、各種デバイス間で簡単に動画を共有できる。
RealPlayer Cloudは、クラウドストレージに保存した動画を複数のデバイス間や友人との間で共有できるサービス。アップロードした動画は自動的にフォーマットやビットレートの変換が行われるため、デバイスやネットワーク環境の違いを気にせず動画を共有できる点が特徴となる。
モバイルデバイス向けには、iOS/Android/Kindle/Windows 8対応の専用アプリを提供。ウェブブラウザーからも利用できるほか、Windows/Mac向けの「RealPlayer」最新版にもRealPlayer Cloud対応の機能が搭載されている。
テレビに接続するChromecast、Roku、Fire TVといったデバイスにも対応。動画を大画面で楽しむことができる。
クラウドストレージ経由のほか、同じWi-Fiネットワークに接続しているデバイス間であれば、デバイス内に保存している動画を直接共有して再生する機能も備える。この場合は、RealPlayerやアプリがデバイスに合わせて動画の変換を行う。
クラウドストレージに保存した動画は、メールやSNSなどでリンクを送ることで友人との共有も可能で、相手がRealPlayer Cloudに登録していなくても動画を再生できる。
無料プランでは、2GBまでのクラウドストレージ容量、1.5Mbpsまでのストリーミングが可能。クラウドストレージ容量は、RealPlayerを紹介した友達がアカウントを作成すると1人につき1GBが追加され、友達のアカウントにも1GB追加される。現時点では人数に制限は設けていないという。また、同じアカウントにデバイスを追加すると1台につき250MB(4台まで)、初回の動画アップロードで250MB、初回の友達との動画共有で250MBがそれぞれ追加される。
有料プランは、月額499円の「Silver」がストレージ容量25GB、ストリーミング2.5Mbpsまで。月額999円の「Gold」がストレージ容量100GB、ストリーミング3.5Mbpsまで。月額2999円の「Pro」がストレージ容量300GB、ストリーミング4.5Mbpsまで。
ストレージ使用容量はユーザーがアップロードした動画のみで計算され、自動変換される動画の容量は含まれない。
米国ではChromecast経由のテレビでの視聴が34%に
リアルネットワークス代表取締役のチャン・ホ氏は、「RealPlayer Cloudは、今までのRealPlayerにクラウドストレージを付けたソフトウェア+サービスであり、例えるならば“あなたのための外付けハードディスク”のようなものだ」と説明。動画を自動変換することで、どのようなデバイスの種類や画面サイズ、ネットワーク環境でも快適に動画を共有できるとアピールした。
RealPlayer Cloudは、2013年9月に米国でサービスを開始し、2014年に1月にはフランス語、スペイン語、ドイツ語に対応するなどグローバル言語対応を開始。今回、日本語版とともにポルトガル語とイタリア語のサービスも開始しており、5月には韓国語、中国語(簡体字、繁体字)への対応も予定しているという。
米国でのサービス状況としては、「テレビで動画を再生したいというニーズの高さ、特にChromecastに驚いている」として、ReadlPlayer Cloudでは動画再生の34%がChromecastを通じてテレビで視聴されているというデータを紹介。デバイス別ではスマートフォンからクラウドの動画を再生する場合が最も多く、特にChromecastへの対応後、Android OSの動画再生が一気に増加したという。
動画の共有は、メールでの共有が最も多く(50%)、SMSでの共有は2014年2月にリリースしたばかりだが予想以上に利用されており、日本ではLINEでの共有機能をサポートするとした。
日本でのサービス普及の見通しについては、日本でもスマートフォンやタブレット市場が成長しており、高速かつ安定したネットワーク環境が整備されていること、RealPlayerの利用率が全世界で一番高いといった有利な要素があると説明。また、これからグローバルで展開されるChromecastやFire TVといったデバイスにもすでに対応しており、日本でも成功するだろうと語った。
リアルネットワークス取締役の福田巌氏は、OSや動画フォーマット、回線環境の違いなどの問題により、「スマホやタブレットでの動画ファイルの取り扱いは、リテラシーの高いユーザーでも案外難しいもの」と説明。RealPlayer Cloudはこうした違いを意識せずに誰でも簡単に動画を共有できるサービスで、「複雑な処理はすべて水面下で行っているため、ユーザーには『RealPlayer Cloudを使えば再生できる、共有もできる』と認識してもらえればいい」とアピールした。