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米Google、Google版オフィスアプリのiOS/Android対応版を公開

 米Googleは30日、Googleドキュメント、GoogleスプレッドシートのiOS/Android向けアプリを公開した。iOS 7.0以降のiPhone/iPad/iPod touch、Android 4.0以上に対応し、無料ダウンロードできる。Googleスライドのアプリも間もなく公開されるとしている。

 Googleが既に提供しているGoogleドライブアプリでは、ドキュメント、スプレッドシート、プレゼンテーションの表示、特定形式文書の作成と編集することは可能だった。今回リリースされたGoogleドキュメント、Googleスプレッドシートの両アプリでは、ドキュメントの新規作成のほか、Web上や他のデバイスで作成したドキュメントの編集ができる点が新しい。

 公開されたアプリはオフラインに対応しており、インターネット接続がない場所でも、ドキュメントの閲覧、編集、作成が可能で、編集作業は即座に保存され、失われることがないとしている。またドキュメントの共有、共同編集も可能だ。

 新アプリの公開に伴い、今後Googleドライブアプリ利用者に対して、利用時に新アプリをダウンロードするよう促す画面が表示されるようになる。

 米Googleはこれらのアプリとは別に、オフィスアプリ「Quickoffice」も公開している。QuickofficeではMicrosoft Office形式ドキュメントを作成、編集、表示し、Googleドライブに保存、整理できる。Googleドキュメント形式とMicrosoft Office形式とでモバイルアプリを使い分けることになりそうだ。

 Quickofficeに関しては、昨年9月に新バージョンが無料公開されると同時に有料版Quickoffice Pro/Pro HDが廃止された。4月1日にはこれら旧バージョンQuickofficeからGoogleドライブ、オンラインストレージサービスへのアクセスが予告通りできなくなった。

 この4月1日の発表の中でQuickoffice担当プロジェクトマネージャNaga Hariharan氏は「我々の目標は、常にMicrosoft Office編集機能を無料でより多くの人々と端末で利用できるようにすることだ。我々はまず効率を改善するためにAndroidとiOSの2つの別々のQuickofficeアプリを1つのユニバーサルアプリに統合し、最近ではQuickofficeサポートをChromebooksに追加している」と説明し、「さらに多くの改良が地平線上に見える」と利用者に期待を持たせている。

 Microsoftは3月27日にiPad版Officeを公開したばかりで、GoogleがこのタイミングでOfficeアプリを公開することは興味深い。

 なお、日本国内ではOffice365の料金プランが一部提供されていないことから、iPad版Officeを利用できない状況が続いている。

(青木 大我 taiga@scientist.com)