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ジャストシステム、DM名簿データ257万件を削除、「企業としての道義的責任」
(2014/7/14 12:14)
株式会社ジャストシステムは11日、株式会社文献社から購入した257万3068件のデータをすべて削除すると発表した。株式会社ベネッセコーポレーションの顧客情報が流出し、その情報が他社のダイレクトメール(DM)の発送に利用されていた件への、ジャストシステムの対応として発表したもの。
ジャストシステムによると、同社は今年5月、名簿業者の文献社からデータを購入。これを利用して6月にDMを発送したという。
ただし、ジャストシステムでは、ベネッセから流出した情報であると認識した上で利用した事実は一切ないと説明。また、文献社から取得したデータがベネッセから流出したものかどうかをジャストシステムでは確認できないため、そのような事実を確認できているわけではないとしている。
一方で、ジャストシステムでは、名簿データを購入してDMを発送する際は、その個人情報が適法かつ公正に入手したものであることを条件とした契約を業者と締結しているという。しかし、今回の文献社からのデータ購入においては、最終的にはデータの出所が明らかになっていないまま契約・購入していたことが社内調査の結果から判明。「企業としての道義的責任から、2014年5月に文献社より入手した全データを削除することに致しました」としている。なお、それらの個人情報は7月9日以降、使用を中止しているという。
ジャストシステムでは「今後は、個人情報の取り扱いについてさらにコンプライアンスを徹底し、適正な情報管理に努めてまいりたいと存じます」とコメントしている。
【追記 18:30】
このジャストシステムの発表を受けて、株式会社ベネッセホールディングスでは12日、「現時点において一方的に情報を削除することは、警察や経済産業省による原因の究明を難しくするだけでなく、情報が漏えいしたお客様の不安感の払しょくには至らないと懸念しております」「ジャストシステムをはじめ、弊社から漏えいした名簿を入手した名簿事業者や漏えいした情報を購入した企業は、事実関係をつまびらかにし、お客様の不安を解消するため、積極的に情報を開示し、自主的に警察の捜査へ全面的に協力することを強く要請します」などとするコメントを発表している。