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新刊学術書、今後は紙・電子セット販売、有斐閣など6出版社が図書館向けに

 人文社会系の出版社6社が12日、学術・研究機関(図書館)を対象としたサービス「新刊ハイブリッドモデル」を開始すると発表した。今後刊行する学術書の新刊を、紙の冊子本と電子書籍のセットで販売するもの。

 同サービスに参加する出版社は、慶應義塾大学出版会、勁草書房、東京大学出版会、みすず書房、有斐閣、吉川弘文館。

 電子書籍の配信は、京セラ丸善システムインテグレーションが提供する貸出・返却型電子図書館プラットフォーム「BookLooper」と、丸善が提供するウェブアクセス型電子書籍閲覧サービス「Maruzen eBook Library」を通じて行う。

 学術書の電子書籍は2012年ごろから増えているが、既刊書が中心だという。新刊ハイブリッドモデルにより、新刊書の電子書籍へのニーズに対応する。また、電子書籍の蔵書であれば24時間どこからでも利用できるといったメリットもあり、図書館利用者が用途に応じて紙・電子のどちらで読むかを選択できるようになるとしている。なお、電子書籍単体での購入にも対応するという。

(永沢 茂)