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ニフティが音声通話付きMVNOサービス、格安スマホではなく「次世代ローコストスマホ」

ネットショッピングで通信費を割引する仕組みを導入

 ニフティ株式会社は26日、LTEデータ通信と音声通話に対応したMVNOサービス「NifMo(ニフモ)」を提供開始した。同日13時より同社ウェブサイトやコールセンターで申し込みの受付を開始したほか、量販店やECショップなどでも販売する。

(左から)ニフティ株式会社代表取締役社長の三竹兼司氏、同社ネットワークサービス事業部長の三浦信治氏
「NifMo」の目玉である「NifMo バリュープログラム」。端末はASUS JAPAN製「ZenFone 5」

専用アプリ経由でネットショッピングすると通信費を割引

 NifMoはNTTドコモのネットワーク網を利用したMVNOサービス。大手ISP含む各社が激しい競争を繰り広げており、ニフティは後発での参入となる。同社では、他社との差別化として「NifMo バリュープログラム」「NifMo コネクト」と手厚いサポートサービスを挙げている。

 NifMo バリュープログラムは、専用アプリを経由してECサービスを利用すると、利用金額の最大10%分をニフティが通信費用から割引する。提携しているECサービスは、東急ハンズやYahoo!ショッピング内の店舗など実店舗で100以上。また、同アプリではスマートフォン向けアプリも用意されており、ダウンロード・起動に応じて通信費用を割引するクーポンを獲得できる。なお、クーポンを端末料金に充てることはできない。

 NifMo コネクトは、自宅のWi-Fiやニフティが提供するWi-Fiスポットに接続できるアプリ。Wi-Fiとモバイルネットワークを自動で切り替えるため、効率的にデータ量を節約できるとしている。

ネットショッピングで通信費が割引になる「NifMo バリュープログラム」
利用できる店舗は100以上
例えば、6万1400円の買物をする場合、2051円が通信費に充当できる
ニフティの公衆Wi-Fiを利用できる「NifMo コネクト」
各ECサイトによって割引額は異なる
アプリの利用でも料金の割引を受けられる

 また、ISPとして28年の通信サポート実績を挙げ、365日営業しているメール・電話窓口のほか、月額480円(以下、税別)でスタッフがユーザーの自宅まで訪問する「NifMo 訪問レクチャー」を提供。90分程度の初回レクチャーは無料で受けられ、60分の再訪問レクチャーは6500円となる。そのほか、スマートフォン端末の故障・破損・水漏れなどのトラブル時には、2日以内に交換器を提供する「NifMo あんしん保証」(月額380円)を提供する。

 月額料金は、データ通信のみの場合、2GBで900円、4GBで2500円、7GBで3500円。音声通話やSMSオプションも用意され、音声通話は700円、SMSは250円。オプションについては初月無料となる。スマートフォンとのセット販売も実施。ASUS JAPAN製「ZenFone 5」16GBモデルを用意しており、一括支払いで3万1112円、分割支払いで月々1297円×24カ月となる。カラーは赤、黒、白、ゴールドの4種類。専用カバーと専用保護フィルムをセットにする。

 なお、キャンペーンとして、2015年1月31日までにNifMoを申し込んだ人を対象に、NifMo基本料金から月額200円×24カ月間を割引するほか、「@nifty」ユーザーであればさらに月額200円×24カ月間割引が適用され、2GBプラン+音声通話オプション+ZenFone 5本体セットで月々2897円のところ、2497円で利用することができる。

365日営業のサポート窓口など手厚い会員サポートを提供
端末に関するトラブルを保証する「NifMo あんしん保証」
プランは、2GB、4GB、7GBの3種類に、音声通話、SMSサービスをオプションで用意
スマートフォンとのセット販売も開始。取り扱うのはASUS JAPAN製「ZenFone 5」
2015年1月31日までに「NifMo」を申し込んだユーザーに対して200円割引するキャンペーンを開始
Niftyユーザーであればさらに200円割引される

値段だけでなく品質、サービス、サポートに妥協しない人に選ばれたい

 ニフティ株式会社代表取締役社長の三竹兼司氏は、春先からMVNOに対してどのように取り組むか議論し、ひとつの結果となったのがNifMoであるが、世間一般で言われている格安スマホが目的ではないという。同社では、固定網やクラウド基盤、「SmartServe」などのVPNサービスを展開しており、IoT時代を見据え、同社の既存サービス含め、今後のサービス展開にMVNOが必要不可欠と判断したという。

 大手ISPと比較すると後発でのスタートとなった点は三竹氏も認識しており、ニフティならではの品質の高いサービスを提供することで、値段だけでなく品質、サービス、サポートすべてに妥協しない人に選ばれるサービスにしたいとした。

 また、同社ネットワークサービス事業部長の三浦信治氏は、「サービスの良さは、半分はサポートで決まる」として、会員サポート、あんしん保証、訪問レクチャーによるサポートの手厚さを強調。また、通信費を割引できるバリュープログラムにより、横並びの価格帯にあるMVNOサービスにて「どんぐりの背比べから実のある栗」として、より低価格で利用できるとアピールした。

ニフティ株式会社代表取締役社長の三竹兼司氏
「NifMo」は格安スマホではないとアピール
MVNOサービスはIoT時代を見据えたものとしている
ニフティ株式会社ネットワークサービス事業部長の三浦信治氏
各社MVNOサービスの「どんぐりの背比べ」な料金体系から実のある栗になると説明
ニフティでは、「NifMo」を格安スマホではなく「次世代ローコストスマホ」としている

 今後の端末のラインナップだが、海外メーカーや国産含め幅広く交渉しているという。日本製が良いというニーズも少なからずあり、なるべくいいものを安く提供したいとした。なお、ZenFone 5をスマートフォン第1号にした理由として、最新モデルであることと、価格とスペックのバランスが良いからとした。
NifMoの販売目標は、MVNO市場全体のシェア10%獲得。

(山川 晶之)