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丸善や文教堂で紙の本を購入→将来、電子版を買う時に5割引〜ISBNで照合

大日本印刷グループの書店が来年春より「読割50」

 大日本印刷株式会社(DNP)と同社グループでネット書店「honto」を展開する株式会社トゥ・ディファクト(2Dfacto)は、紙の本の購入者を対象に、同じ本の電子版を半額で提供するサービス「読割50」を開始する。また、新刊本の購入を促すために中古本の買い取りサービスに参入することも明らかにした。

 hontoでは現在、紙の本のネット通販と電子書籍ストアを展開しているほか、提携リアル書店でも共通で使えるポイントサービスも提供中。丸善、ジュンク堂、文教堂というDNPグループのリアル書店でhontoカードを提示して本を購入するとhontoポイントが付与され、ためたポイントを1ポイント=1円相当で使うこともできる。さらに、ネット通販、電子書籍ストア、リアル店舗で購入した本の情報を「マイ本棚」で一元管理する機能もある。

 読割50は、紙の本を購入した会員を対象に、同じ本の電子版を半額で購入できる権利を付与するというもの。hontoのネット通販のほか、提携リアル書店での購入も対象になる。ISBNをもとに紙と電子で同一商品が存在するかどうか照合し、半額で購入できる電子書籍を各会員に対して提示する仕組みだ。リアル書店でこの割引サービスを受けるには、ポイントサービスと同様にhontoカードの提示が必要。2015年春の提供開始を目標としている。

 DNPと2Dfactoによると、読割50は、本の販売促進のために電子書籍を付けるのではなく、常に本と一緒にいたいという“本好き”のために開始するサービスだという。これにより、紙の本は自宅での読書用あるいは所有欲・保存のために購入し、電子版は外出時の携帯用あるいは閲覧用に購入するといった読書スタイルが考えられる。同じ本を2冊・3冊購入するような本好きによる利用を見込んでいる。

 紙の本の購入者に対して同じ本の電子版を提供するサービスとしては、カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社(CCC)と株式会社BookLiveが12月1日より、雑誌53誌を対象に「Airbook」というサービスを開始している。このサービスでは、全国のTSUTAYAの店舗で対象雑誌を購入した会員に、その電子版を無料でダウンロード提供している。

中古本の買い取り→新刊本の購入のサイクル促進

 中古本の買い取りサービスも、本の販売を拡大するための施策の一環。新刊で販売した本を読み終わった後で買い取る仕組みを用意することで、honto会員の次の新刊購入へのサイクルを生み出すのが狙いだ。同時に、1つの本というコンテンツに対して、新刊本、電子書籍に加えて、中古本という選択肢を読者に提供するものでもあるとしている。買い取った中古本は、DNPグループのブックオフで販売する計画だ。

 買い取り代金は、現金またはhontoポイントで支払われる。買い取り額に応じて会員に対してポイントも付与されるが、現金の場合は買い取り額の1%であるのに対して、hontoポイントでの受け取りを選べば、10%のポイントが加算される。

 中古本の買い取りサービスは、2015年1月から開始予定。新刊本専門の通販を手掛ける大手ネット書店サイトでは国内初だという。

 DNPと2Dfactoではこのほか、hontoポイントのチャージ用チケットの販売も来年5月より開始する予定。例えば、1000円で1050円分のhontoポイントがチャージできるプリペイドチケットを全国の丸善、ジュンク堂、文教堂で順次発売する。

(永沢 茂)