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Akamai、DDoS攻撃対策の新たな「スクラビングセンター」を日本に開設

 米Akamai Technologiesは15日、DDoS攻撃への対策として日本に新たなスクラビングセンターを開設したと発表した。

 Akamaiでは、クライアントのウェブサイトに対するDDoS攻撃が検出されると、そのサイトの全トラフィックをAkamaiがグローバル展開している複数のスクラビングセンターに転送。悪質なトラフィックをスクラビング(除去)した後、クリーンなトラフィックをクライアントのネットワークに転送する対応を行う。

 Akamaiでは、グローバル拡張の一貫として、日本に新たなスクラビングセンターを開設。Akamaiのセキュリティビジネス部門バイスプレジデントのジョン・サマーズ氏は、「この新たな最高水準のスクラビングセンターは、日本のクライアントのネットワークパフォーマンスを向上させるとともに、アジア太平洋地域の有効なネットワーク容量を大幅に増大させます」とコメント。新たに配置されたスクラビングセンターにより、より多くのクライアントがDDoS対策を取ることができるとしている。

 また、DDoS攻撃の発生源に近い位置でスクラビングセンターを運営することが、Akamaiの対DDoS戦略の基盤になっていると説明。過去18カ月に渡ってアジア太平洋地域を発生源とするDDoS攻撃が増加しており、2014年第3四半期もこの傾向が続いているという。2014年第3四半期におけるDDoS攻撃の発生源は、米国が24%、中国が20%、ブラジルが18%、メキシコが14%、韓国が6%、ドイツが6%、日本が4%など。

 Akamaiでは、DDoS攻撃の規模が拡大し続けている中で、ネットワーク容量の追加を継続していると説明。また、2015年には新たなリージョナルスクラビングセンターとして、アジア太平洋地域とヨーロッパ・中東・アフリカ地域の2カ所を開設するとしている。

(三柳 英樹)