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敷地内でのテザリングを禁止したい米ホテル業界に、GoogleやMicrosoftが反論

 ホテル利用客のテザリングやモバイルルーターなど、パーソナルホットスポットの使用を禁止する申し立てを、米国のホテル業界が米連邦通信委員会(FCC)に対して行っている。これに関連して、米Googleや米Microsoftが反論していることが22日までに明らかになった。

FCCにパブリックコメントを提出した企業などの一覧ページ

 この申し立てを行っているのは、米ホテル業界団体のAmerican Hospitality & Lodging Associationと大手ホテルグループのMarriott Internationalだ。利用客がホテルの敷地内でWi-Fi機器を利用すれば、ホテル内でのインターネットの品質を低下させることになると主張している。

 これに対してMicrosoftは、「Microsoftは、Wi-Fiネットワーク事業者が独自のネットワークを監視するために、FCC認定機器の使用を許可する必要があることに同意する。しかしながら、消費者の携帯電話によって生成されたWi-Fiホットスポットはホテルネットワークの一部ではなく、同じくライセンス不要な周波数帯で動作するべく認可されている」とし、個人がパーソナルホットスポットを使用する権利を有していると主張している。

 また、Googleは「敷地所有者に対して、敷地所有者とは関連のないネットワークへのゲストアクセスのブロックを許可すれば、インターネット接続市場で技術の競争と発展を促進するという目標と矛盾することになる」としている。

 この問題は、MarriottホテルとFCCが10月に和解した事案と関連している。この事案では、ホテル側が無線を妨害するジャミング機器を使用し、ホテル利用客のパーソナルホットスポット機能を無効化していた。その結果、利用客はホテル備え付けの有料Wi-Fiネットワークを使用しなければならなかった。この事案でMarriottとFCCは和解しているが、その際にMarriott側は、危険なWi-Fiホットスポットから利用客を守るために必要な措置だったと反論していた。

 FCCは現在もパブリックコメントを募集しており、現時点ではこの問題に関する判断を下していない。

(青木 大我 taiga@scientist.com)