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企業向け「Facebook at Work」がテスト中、会社・個人アカウントを分けて社内コラボに利用

 米Facebookが企業向けソーシャルネットワークサービス「Facebook at Work」のテストを行っていることが14日、明らかになった。現在、App Storeにて「Facebook at Work」アプリが公開されている。OS 7.0以上に対応しており、英語のみで提供されている。

 Facebook at Workでは、従業員がニュースフィードで会社のイベントや最新情報を得られるほか、他の従業員とグループやメッセージを使って連絡およびコラボレーションできるとしている。

 現時点でFacebook at Workを利用するには、所属する会社が企業向けアカウントを取得している必要がある。すべての会社が取得できるわけではなく、希望する場合はFacebookに問い合わせが可能だ。

 通常のFacebookアカウントとFacebook at Workアカウントは分けられており、Facebook at Workアカウントは社内でしか見られない。会社用アカウントと個人用アカウントを結び付けることも可能だ。この場合、同じユーザー名とパスワードで両方のアカウントを行き来できるという。

 会社用アカウントで共有すると、デフォルトで全社員に公開される。なお、自分しか見られないように共有設定することも可能だ。プロフィールは会社が設定した肩書きや連絡先などの内容が適用されるが、プロフィール写真などは個人でカスタマイズできる。

 テスト中ということもあり、現時点でFacebook at Workの詳細については不明な点が多い。特に注目されるのは収益化の方法で、広告の表示や有料化などが考えられる。また、利用する企業は機密情報や従業員のプライバシー情報をFacebookに依存することになるため、Facebookの信頼性もキーになる。

 この分野では、Microsoftが企業向けソーシャルネットワークサービス「Yammer」を2012年に買収し、その後、Microsoft Office製品との連携を強化しつつある。また、IBMは「IBM Connections」、VMWareは「Socialcast」、最近では企業向けコラボレーションツールとして「Slack」も注目を集めている。

(青木 大我 taiga@scientist.com)