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「収益をうたうアプリ」「無料で動画が見られるデバイス」など、“こっそり悪用”例のチェックリストを警察庁が公開
詐欺インフラとして悪用される「レジデンシャルプロキシ」に注意を
2026年8月12日 06:30
警察庁は8月10日、レジデンシャルプロキシの危険性を呼び掛ける「サイバー警察局便り」を公開し、公式Xアカウントなどでも投稿した。
レジデンシャルプロキシ(Residential Proxy)とは、直訳風に言い直せば「住宅用代理サーバー」といったものになり、一般家庭にあるスマートフォンや各種IoT機器を乗っ取り、悪意ある通信を(代理サーバー=プロキシサーバーとして)仲介させることを指す。
悪用例としては、セキュリティのため海外からのアクセスをブロックしている国内企業のサーバーに対し、国内の一般家庭にあるレジデンシャルプロキシを仲介すれば、国内からのアクセスとみなされるようになり、悪意あるアクセスが可能になる。まだ目にする機会の多くない言葉だが、国内に広く存在し、海外からのインターネットバンキング不正送金事犯では、手口の4割以上が国内に存在するレジデンシャルプロキシを悪用しているという。
警察庁は、レジデンシャルプロキシの問題を重要視し、7月21日には総務省および国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)と「レジデンシャルプロキシ対策アライアンス」を設立している。
レジデンシャルプロキシの対策が難しい点として、ユーザーの「得したい」という気持ちに巧妙に付け込んだソフトウェアやデバイスを無料もしくは安価で提供し、国内に入り込んでいることがある。また、レジデンシャルプロキシが動作していても、仲介させられているユーザー自身には自覚される問題(通信速度が低下する、機器に不具合が起こるなど)は発生しにくく、いわば「こっそり悪用」することで気づきにくくなっていることも、対策を難しくしている。
今回のサイバー警察局便りでは、「あなたの家庭ではいくつ当てはまりますか?」として、レジデンシャルプロキシとしての悪用が多い事例4項目のチェックリストを載せている。自分や家族が、次のようなものを使っていないか/次のような状況に当てはまらないか、この機会に確認しておきたい。
提供元不明のソフトウェア、アプリ、無料VPNを利用している
海外サーバーのアクセス制限を回避するなどの目的で、無料のVPNアプリを利用しようとするユーザーがいるが、インストールしたPCやスマートフォンをレジデンシャルプロキシ化されてしまうおそれがある。それ以外でも、提供元不明の不審なソフトウェア・アプリには注意が必要。
「収益が得られます」と宣伝するサービスやアプリを利用している
「使用していない通信帯域(データ通信量)を共有することで収益を得られる」とうたうサービスやアプリを利用することで、レジデンシャルプロキシ化されるおそれがある。
無料で動画が見られるストリーミングデバイスを使用している
本来は有料である動画配信サービスの動画が無料で見られる、のような、露骨に脱法行為の可能性が疑われる製品や、相場と比べて極端に安い製品は、特にレジデンシャルプロキシとして乗っ取られるおそれがある。
購入してから一度も更新を行っていない古いIoT機器を使用している
Wi-Fiルーター、ネットワークカメラなどのIoT機器で、長年ファームウェアを更新していない製品は、脆弱性が対策できておらず、簡単に乗っ取られてしまうおそれがある。
INTERNET Watchでは、毎年11月11日をWi-Fiルーター見直しの日として、設定の確認(最新のファームウェアが適用されていることの確認含む)や古い製品の買い替えを呼び掛けている。Wi-Fiルーター以外でも、インターネットにつなげて利用する機器全般について、同様に設定の確認や買い替えの検討を行うようにしたい。

