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総務省、NTT東西のフレッツ光「サービス卸」に関するガイドライン案を公表

 総務省は20日、東日本電信電話株式会社(NTT東日本)および西日本電信電話株式会社(NTT西日本)が提供を計画しているフレッツ光の「サービス卸」について、電気通信事業法の適用に関するガイドライン案を公開した。総務省ではガイドライン案について、1月21日から2月19日までパブリックコメントを募集する。

 NTT東西では、両社がフレッツ光として提供している光アクセスサービスを、他の事業者に卸売り提供する計画を2014年5月に発表。このサービス卸が実現すると、事業者はNTT東西からサービス卸で提供を受けた光回線のアクセスサービスを、自社サービスなどを組み合わせてエンドユーザーに提供が可能になる。

 NTTドコモでは、サービス卸を利用したサービスとして、携帯電話回線と光固定回線のセット契約により利用料を割り引く「ドコモ光パック」を2014年10月に発表。サービスを2015年2月に開始する予定としていた。

 一方で、サービス卸に対しては、KDDIやCATVインターネット事業者など、他の通信事業者から公正競争環境の確保に向けた意見が挙がっている。総務省の情報通信審議会が2014年12月に行った答申では、「その提供形態や提供内容によっては、自ら回線設備を設置する事業者による競争に与える影響を含め、様々な競争事業者との公正競争の確保に支障を及ぼすおそれがある」とされ、総務省への対応を求めていた。

 公開したガイドラインでは、サービス卸の提供を行うNTT東西と、提供を受ける事業者、販売代理店に対して、それぞれ電気通信事業法上問題となりうる行為を例示している。

 NTT東西に対しては、競争阻害的な料金の設定は問題となりうるとして、関係事業者のみを対象とした割引料金の設定など、特定の事業者のみを合理的な理由なく有利に取り扱うことは問題だと説明。特に、移動通信事業者が提供先となる場合には影響が大きいと考えられ、移動通信事業者に対する料金などが同一でない場合には、その根拠について明確かつ合理的な説明が求められるとしている。

 また、実質的に特定の事業者に適用が限定されることが明らかなような大口割引を行うことや、競争事業者を排除または弱体化させるために適正なコストを下回る料金を設定することなども、競争阻害的な料金の設定として問題となりうる行為として挙げている。

 このほか、提供手続きや提供までの期間、技術的条件、サービス仕様による不当な差別的取り扱い、競争阻害的な情報収集、取得した情報の目的外利用、提供先事業者の業務に対する不当な規律・干渉などを、問題となりうる行為として挙げている。

 サービス卸の提供を受けてサービスを展開する事業者に対しても、競争阻害的な料金の設定が問題となりうると指摘。特に移動通信事業者が行うセット割引については、料金設定について懸念が生じた際には、それぞれの料金について合理的な説明を行うことが求められるとしている。

 さらに、サービス卸の提供先が「支配的な電気通信事業者」である場合には、排他的な割引サービスの提供や、関係事業者と一体となって行う排他的な業務が問題となりうると例示。この項目については、NTTドコモが該当するとしている。

 総務省では、ガイドライン案に寄せられた意見を踏まえ、ガイドラインの制定を速やかに行う予定としている。

(三柳 英樹)