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ヤフー、「ディープラーニング」技術でスマホアプリの音声認識精度を向上

 ヤフー株式会社は19日、自社で開発した音声認識エンジン「YJVOICE」に人工知能技術「ディープラーニング」を実装し、18のスマートフォン/タブレット向けアプリおよびウィジェットで、精度が向上した音声認識機能が利用できるようになったと発表した。

 ディープラーニングは、脳神経細胞の働きを工学的にモデル化した手法。人工知能の分野において注目を集めており、さまざまな事例を学習させるための膨大なデータが必要になる。ヤフーでは、「Yahoo!検索」や「音声検索」などで蓄積したビッグデータを生かし、2013年より研究を開始しており、東京工業大学の篠田研究室との共同研究なども進めている。

 今回の実装により、特に向上したのは騒音下における認識精度で、従来は騒音などの影響により一定の場面で誤認識していたが、そのうちの約3分の1で精度が改善。駅ホームでの「Yahoo!乗換案内」や、街頭での「音声検索」などで、従来に比べてより快適に利用できるという。

YJVOICEのシステム構成とディープラーニングの実装範囲

 YJVOICEを搭載するアプリとウィジェットは、iOS/Android向けの「Yahoo! JAPAN」「Yahoo!音声アシスト」「Yahoo!カーナビ」「Yahoo!地図」「Yahoo!乗換案内」、iOS向けの「音声検索」「GYAO! KIDS」「Yahoo!ショッピング」、Android向けの「Yahoo!ブラウザー」「Yahoo! JAPANウィジェット」「Yahoo!検索ウィジェット」「Yahoo!ファイナンス」「Yahoo!あんしんねっと」。

 ヤフーでは今後も、さまざまな先端技術を自社サービスに導入していくことで、品質向上とともにITを活用した課題解決を進めていくとしている。

(三柳 英樹)