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「楽天ブックス」が疑似POD対応、国内での本格導入は初

 楽天株式会社は21日、オンライン書店「楽天ブックス」においてプリントオンデマンド(POD)書籍の販売を開始したと発表した。株式会社インプレスR&Dが提供するPODサービス「NextPublishing」のビジネス書・解説書などを取り扱う。

 楽天ブックスで取り扱いを始めたPOD書籍は156タイトル。「大前研一ビジネスジャーナル」「インターネット白書2015」「スマホ白書2015」や、「仕事で使える!」シリーズなどが含まれる。価格帯(税別)は700〜1万2000円で、1000円台・2000円台が中心。

 楽天ブックスでのネット通販のほか、「楽天ブックス 迅速配送サービス」を利用している一般書店でも取り寄せ可能。同サービスを利用している書店は、対象書籍の在庫を持つことなく顧客からの注文を受けることができ、最短で翌日に商品を入荷することができるとしている。

 なお、インプレスR&DではPOD書籍として「青空文庫POD」や「NDL所蔵古書POD」も展開しているが、現時点では楽天ブックスでは対象外。

POD書籍は、デジタル印刷機を活用して注文に応じて1冊からでも迅速に印刷・製本することが可能なため、在庫を切らすことなく即日出荷できるという。出版社にとっても、多くの在庫を抱える必要がなく、ニーズに応じて柔軟に書籍を供給できることから、在庫管理の費用軽減や経営の効率化が期待できるとしている。

 インプレスR&DのPOD書籍はこれまで、Amazon.co.jp、三省堂書店、ウェブの書斎、honto.jp、ジュンク堂書店池袋本店で販売していたが、これまでに実現したPOD書籍販売は、PODの製造設備を保有しているストアと、PODの製造設備を保有する企業と提携することで直接仕入れることができるストアが対象だった。

 これに対して楽天ブックスは、POD設備を自社で保有することなく、インプレスR&Dが提携している京葉流通倉庫株式会社から最少1冊単位で直接納品できる仕組みを採用。楽天ブックスでは対象の全タイトルを最少1冊ずつ在庫として自社倉庫に保管し、注文を受けて出荷した分を随時補充することにより、擬似的にPOD対応ストアを展開するかたちだ。米国の書籍取次会社では一般的に行われているPOD書籍の流通方法だというが、日本での本格導入は今回が初めての試みだとしている。

(永沢 茂)