IoT社会を見据えた業界横断的なソフトウェア開発指針、IPAが策定に着手

　独立行政法人情報処理推進機構（IPA）は、IoT社会を見据えた業界横断的なソフトウェア開発指針の策定に着手する。自動車、住宅、家電、ロボット、組み込み技術など、産業界および大学教授らで構成される検討会を8月5日に設置した。

　IPAによると、自動車やHEMS（Home Energy Management System）、家電などのさまざまなモノがインターネットに接続し、さらにモノ同士が相互接続するIoT社会が進展する一方で、利用者や開発者が想定しない不具合や事故が発生するリスクがあるのが現状だという。それぞれの企業が独自に製品を開発しているため、異なる分野の製品同士が相互接続した場合にどのようなリスクが想定されるのか、また、安全に動作するのかといった信頼性が確保されていないためだ。

　IPAの検討会では、業界横断的にIoT製品に組み込まれるソフトウェアが満たすべき信頼性、安全性、セキュリティの要件を明確化すべく、2016年3月末までに開発指針の素案を取りまとめて公開する予定。異なる分野の製品が接続することを想定し、業界横断的に信頼性を確保するためのソフトウェア開発指針を策定する試みは国内初だという。将来的には、国際標準化を視野に本指針の策定を進めていくとしている。