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パナソニックとFacebook、光ディスクを用いた「コールドデータ」向けアーカイブシステム開発

 パナソニック株式会社は6日、米Facebookとの連携で、光ディスクを使ったデータアーカイブシステム「freeze-ray」を開発したと発表した。

 データセンターにおけるアクセス頻度の低い、あるいはアクセスされることがないものの長期間の保存が必要な「コールドデータ」向けのアーカイブシステム。光ディスクシステムの持つ長寿命性、不変性(上書きされない)、ドライブの後方互換性、低消費電力、環境変化への耐性など、データセンターの運営コストやエネルギー消費量を削減できるとしている。

 今回の連携で、パナソニックは高密度光学技術、光ディスク、ドライブ、関連ロボット、データセンターでのシステム制御を行うライブラリソフトの開発を行っている。Facebookは、ストレージシステムの設計、配備、管理、整備に関する知識提供を行っている。開発にあたってのデータセンターに関するフィードバックも提供した。

 Facebookでは現在、同社のデータセンターにシステム第1世代となる100GBのBlu-rayディスクを使用したアーカイブシステムを配備しており、2016年後半には第2世代の300GBディスクを使用したものを配備する予定。これらのシステムには、Facebookにアップロードされ続ける写真や動画などのデータを記録する。

 今後、両社は数PBのコールドストレージアーカイブシステムを実現するために、500GBや1TBのアーカイブディスクを使用した次世代システムの研究・開発を行っていく。freeze-rayの拡大により、数百枚の光ディスクを組み込んだアーカイブソリューションが、データセンター業界に経済的なメリットをもたらすとしている。

(山川 晶之)