2009年のデジタル音楽売上高、12％増の42億ドルに

　国際レコード産業連盟（IFPI）は21日、2009年におけるデジタル音楽市場の動向を取りまとめた「Digital Music Report 2010」を公表した。それによれば、世界でのデジタル音楽の売上高は前年比12％増の約42億ドルで、7年連続成長。音楽全体の売上高の27％を占めた。

　その一方、違法なファイル共有などオンラインの著作権侵害行為により、音楽市場が打撃を受けていると指摘。例えば、デジタル音楽の売上高は2004年比で940％増加したが、同期間における音楽全体の売上高は30％減少した。2009年上半期における音楽全体の売上高も前年同期比で12％減少しており、年間でも同程度の減少が見込まれるとしている。

　また、スペイン、フランス、ブラジルの3カ国では、オンラインの著作権侵害行為により、売り上げの低迷が目立ったと指摘。特に、違法なファイル共有率がヨーロッパで最も高い国のひとつとされているスペインでは、トップ50のアーティストの売り上げが2004年から2009年で65％減少したという。