電通の2010年3月期決算、ネット広告の売上高が32%増
電通は17日、2010年3月期の連結決算を発表した。売上高が1兆6786億1800万円(前期比11.1%減)、営業利益が373億2300万円(同13.6%減)、経常利益が447億9000万円(同16.1%減)、当期純利益が311億3000万円(前期は204億5300万円の赤字)。
電通単体の売上高1兆3150億7200万円について業務区分別内訳を見ると、インターネット/モバイルを含む「インタラクティブメディア」の広告枠取り引き業務は346億600万円で、前期から32.0%増加した。
一方、テレビは6262億7400万円(前期比9.6%減)、新聞は1222億6400万円(同16.7%減)、雑誌は433億9200万円(同27.7%減)、ラジオは194億3400万円(同11.7%減)。マス4媒体合わせると、12.0%減の8113億6600万円となっている。
ただし、依然としてテレビが売上高の47.6%を占め、新聞も9.3%ある。電通単体におけるインタラクティブメディアはまだ2.6%を占めるに過ぎず、ラジオの1.5%は抜いたものの、雑誌の3.3%には届いていない。
なお、インタラクティブメディアにおける業種別の売上高では、「情報・通信」が前期比28.6%増、「金融・保険」が同49.8%増、「外食・各種サービス」が同45.0%増、「自動車・関連品」が同24.5%増だったのをはじめとして伸長したという。
電通は2010年1月、同社および電通グループ内のデジタル事業を統合・一元管理する部署「デジタル・ビジネス局(DB局)」を新設するとともに、グループ内のデジタル関連事業を統括する新会社「株式会社電通デジタル・ホールディングス(DDH)」を設立している。DB局とDDHが連携しながら、グループ全体のデジタル戦略を迅速に進めていくとしている。
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(永沢 茂)
2010/5/17 16:56
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