米Sonic、米DivXを約3億2300万ドルで買収合意


 米Sonic Solutionsと米DivXは2日、SonicがDivXを約3億2300万ドルで買収することで、最終的な合意に達したと発表した。この買収により、SonicはDivX1株当たり3.75ドルの現金とSonic普通株0.514株を割り当てる。これにより、1日の終値ベースで買収金額は約3億2300万ドルとなる。

 買収手続は2010年9月に完了する見込みで、両社株主と規制当局の認可が必要となる。DivXのCEO、CFO、上級副社長などの経営陣は買収手続きが完了次第離職し、経営はSonic社の現経営陣が行うとしている。

 Sonicは、日本でも「Roxio」等のコンシューマー向けCD/DVD書き込みソフト等で知られる。またSonic、映画などのコンテンツをインターネットで配信する事業を手がけており、映画業界や家電業界との提携も行っている。Sonicは動画圧縮技術を持つDivXを買収することにより、動画コンテンツ配信事業を強化する考えだ。

 DivXブランドは世界中で知られており、DivXの技術は、DVD/ブルーレイプレーヤー、デジタルテレビ等8500以上のモデルに組み込まれ、世界中で3億台以上の機器が出荷されている。

 Sonicは買収のメリットとして、2012年の株主利益予測が潜在的に倍増する可能性を指摘した。またインターネットにおける映画配信技術の改良、DivXプレーヤーや著作権保護技術が多くの家電に組み込まれていること、またDivXブランドが世界中で高く認知されていること等を挙げている。


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(青木 大我 taiga@scientist.com)

2010/6/3 11:34