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低価格バッテリーは内部ショートや発火のリスクが高い製品も。さらにブランドや容量の偽装も見つかる

 市販のバッテリー約1000個をX線で検査したところ、問題が見つかったバッテリーは全てオンライン小売業者から購入した低価格品だったという調査結果が発表された。

 これは検査会社のLumafieldが行った調査によるもの。俗に「18650バッテリー」と呼ばれる、電子機器ではおなじみの円筒形リチウムイオンバッテリー1054個を入手し、X線で物体内部を3Dで観察できるCTスキャナーによる分析を実施。その結果、内部ショートやバッテリー発火のリスクを著しく高める「負極オーバーハング」と呼ばれる重大な製造欠陥が33個の製品から見つかったが、それらは全て、低価格ブランドまたは偽造品を販売するブランドが販売した424個のバッテリーの中から見つかっており、大手バッテリーメーカーの純正品やバッテリー専業サイトから調達したOEM品からは問題は見つからなかったとしている。問題ありとされた製品の中には大手バッテリーメーカー製を偽装したものが含まれていたほか、容量が3000~3450mAhである18650バッテリーではあり得ない9900mAhの容量を偽装している製品もあったという。調査レポートではこうした結果を踏まえ、「Samsung、Panasonic、Murataといった信頼できるOEMメーカーのバッテリーは、より安全で信頼性が高いことが示唆されている」と、具体的な社名を出して結論付けている。