iPhoneアプリの世界クチコミランキング「AppTrends」公開


 米AppleのiTunes App Store公式ランキング以外で初めてとなるアプリランキングサイト「AppTrends」が30日、公開された。

 ベンチャー企業仏Appsfireによって公開されたAppTrendsは、Twitterに投稿されたツイートを解析し、1時間おきにアプリランキングを更新する。Appleによるランキングは、最短でも1日に1度しか更新されないため、AppTrendsを見れば、最新の話題を追うことができる。

 AppTrendsでは、ツイートに含まれるiTunesURLを抽出し、引用回数やツイートの影響力も考慮。ポットや、同じユーザーによる同一ツイートやプロモーションも取り除く。こうして1時間に1度ランキングが更新される。

 この仕組みには、Apple公式ランキングにはないメリットがある。Appleのランキングでは、単にダウンロードした回数によってランキングが決まる。これでは、とりあえず試すためにダウンロードしてみたユーザーの数も含まれるだろう。

 しかし、わざわざツイートするからには、ユーザーがアプリを試し、本当に良いと思ったものである可能性がより高いことになる。そのため、AppTrendsのランキングの方が、ユーザーのお勧めとなるアプリが反映されている可能性が高いと言える。

 AppTrendsでは、現時点でiTunesURLの数をカウントしているだけで、ツイートの中身の分析をランキングに反映していない。これは約1カ月の分析により、アプリ関係ツイートの大多数がポジティブな評価を加えているからだとしている。

 ランキングでは、アプリの横に、そのアプリについて言及しているツイートの一覧が見られる。それによってそのアプリが、ランキングされている理由を自分自身で確かめることができる。

 現時点でAppTrendsは、グローバルランキングの上位20アプリを公開しているだけだ。将来的には、上位100位の表示、国別、カテゴリ別ランキング、過去のランキング履歴、開発者への通知機能等を追加していきたい考えだ。

 AppTrendsを開発したAppsfireは同日、新たなベンチャーキャピタルとしてLerer Venturesと、仏起業家のFabrice Grinda氏による出資を受けたこと、また、Googleが買収したベンチャー企業Jaiku創業者であるJyri Engestrom氏を取締役会顧問に迎えたことを併せて発表している。


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(青木 大我 taiga@scientist.com)

2010/7/1 09:31