IPA、夏休み期間前後のセキュリティ対策徹底を呼びかけ


 独立行政法人情報処理推進機構(IPA)は5日、お盆・夏休みシーズンのセキュリティ対策について注意喚起する文章を発表した。11日に予定されているマイクロソフト製品の月例アップデートの確実な実施、最新ウイルス定義ファイルの確認など、基本的な対策を徹底するよう呼びかけている。

 注意喚起文では、システム管理者、企業内ユーザー、家庭内ユーザーの3者に向けて、それぞれ必要な対策を説明。まずシステム管理者に対しては、緊急連絡体制の確認、休暇中に使用しないマシンの電源を切ること、PCおよびデータを休暇中に社外持ち出しする場合の対応明確化を重点項目として例示。加えて、侵入対策やデータバックアップなどの日常的な対策を徹底してほしいと訴えている。

 企業内ユーザーに対しては、休暇が明けた後の対応が重要だと強調。マイクロソフト製品の月例アップデートが予定されている11日は、多くの企業が夏休みとなる見込みで、通常業務が始まるまでの数日間、脆弱性が放置される格好となる。このため、休暇終了後はアップデートを忘れずに実施し、ウイルス定義ファイルを最新版に更新した上で、持ち出したUSBメモリーなどのウイルスチェックを行ってほしいという。

 また、休暇中に家庭などでPCを利用するユーザーについては、Windows Updateやウイルス対策ソフトの更新を呼びかけ。また、ワンクリック請求に万一遭遇した場合は、慌てる前にまずIPAによる解説記事を参照してほしいと説明している。

 このほか、近年被害が増加しているボット感染の問題も改めて説明。実際に感染しても特別な症状が出ないケースも多いため、不安に感じる場合はサイバークリーンセンターのウェブサイトで公開されている感染確認・駆除ツールの活用を勧めている。


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(森田 秀一)

2010/8/6 20:23