小樽でスマートフォンとARを活用した観光情報システムの実証実験
国立大学法人小樽商科大学とNTTコムウェア株式会社は、スマートフォンとAR技術を活用した観光情報提供システムの実証実験を9月18日から26日まで実施すると発表した。JR小樽駅および小樽運河周辺エリアを訪れる観光客を対象に、希望者にスマートフォンを貸し出し、小樽の昔の街並みや四季の風景の動画などを配信する。
スマートフォンには、NTTコムウェアが開発した画像認識技術をベースにしたARアプリをインストールするとともに、利用者には観光名所や飲食店の写真を掲載した地図を配布する。利用者が、例えば地図に掲載された建物の写真をスマートフォンで撮影すると、画像からその建物を認識してデータベースを検索。その建物にマッチングする動画を、実際に撮影された画面上の領域に合わせて再生する。撮影した静止画が、あたかも目の前で動きだすかのような感覚だという。関連するウェブ上の情報も表示する。
実証実験イメージ |
NTTコムウェアでは、実際にXperiaで撮影した写真が動き出すまでの様子を動画で紹介している。観光客の目の前にある実際の風景ではなく、配布される地図に掲載された写真を撮影したものにAR技術で重ね合わせているかたちだが、同社では今後、同じように雑誌広告などのアナログ媒体に掲載されている静止画像から、QRコードなどのマーカー不要で、動画を再生させるような活用を目指しているという。
実験を運営するのは、地域の情報化を研究している同大学商学部社会情報学科・深田秀実准教授のゼミ。実験では、スマートフォンに蓄積する位置情報やアクセスログ、利用者へのアンケートをもとに、同システムを利用したことによる観光ルートへの影響など効果も測定する。
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(永沢 茂)
2010/9/6 06:00
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