Twitterの「桃ラー」口コミ分析、返信・転送比率がブーム拡大の先行指標に


 株式会社日経リサーチとNECビッグローブ株式会社は8日、「食べるラー油」として知られる桃屋の人気商品「辛そうで辛くない少し辛いラー油」について、Twitterでの口コミの分析結果を公表した。

 それによれば、Twitterの返信・転送比率にブーム拡大の先行指標のような動きが見られたという。調査は、NECビッグローブが「ツイッターデータ分析サービス基盤」でツイッターのデータを収集し、日経リサーチが分析を行った。

 ツイート件数の推移では、テレビの情報番組でラー油の特集が組まれた3月22日から28日の週に約3万7000件と最大値を記録。ツイートの形態では、他者に返信や転送をしたツイートの割合が2月8日の週に57%に達し、前週の36%から急増していた。

 両社は、ラー油に関するツイートについて、返信や転送といった形で関心を示したことの表れだと指摘。さらに、ツイート数が最大となるおよそ1カ月半前から、既にラー油のツイートに対する関心が高まっていたと推測している。

「辛そうで辛くない少し辛いラー油」に関するツイート件数の推移(件数はTwitterの全体投稿数の20分の1)
ツイートの種類別構成比

 また、ツイートで引用されたウェブサイトを見ると、最も引用が多かった「Twitpic」をはじめ、画像共有サイトを活用するケースが目立った。これは、ラー油の購入者が商品自体やご飯にかけた場面などを写真に撮り、公開することが多いためだとみている。

 「辛そうで辛くない少し辛いラー油」に関するツイートではこのほか、メーカーサイトやニュース記事などの引用も混在しており、企業の商品サイトや品薄状態を伝えるニュース記事を引用することで口コミを広げていたとしている。

 今回の結果について両社は、Twitterでは話題性の高い情報には返信や転送などの活発なコミュニケーションで反響が起こり、その際には多くのウェブサイトが情報の伝播に介在していたと分析している。


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(増田 覚)

2010/9/8 19:04