福島県災害対策本部、環境放射能の人体への影響についてのQ&Aを公開


 福島県災害対策本部は20日、環境放射能の測定値や水や農産物の検査で放射性物質が検出されていることを受けて、「環境放射能が人体に及ぼす影響等について」というQ&AをまとめてPDFで公開した。

 Q&Aは、3月19日付けで福島県放射線健康リスク管理アドバイザーに就任した、長崎大学大学院 医師薬学総合研究科長 山下俊一教授の記者会見における内容をとりまとめたもの。

 Q&Aの項目は7つと数は少ないが、「飲用水(水道水)から放射性ヨウ素が検出されているが、本当に安全なのか」、「原乳から基準値を超えるヨウ素131が検出されたが、どのように受け止めたらいいのか」、「妊婦や乳幼児が牛乳を飲んでも大丈夫なのか」など、福島県民でなくても知りたい疑問がピックアップされている。

 山下教授は水道水から放射性ヨウ素検出については、現状は飲料水の基準値である300ベクレル/kgを大きく下回っており、放射性ヨウ素は半減期が8日と短いため、現状のレベルではまったく心配ないとしている。また、基準値を超えた原乳は出荷されていないため、牛乳としては流通していないことを説明した上で、今後国や県で定期的に実施されるモニタリング検査の調査を注視していく必要があると述べている。


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(工藤 ひろえ)

2011/3/21 14:19