アイオー、RAID 6/DLNAに対応した普及価格のビジネスNAS「HDL-XV」シリーズ


LANDISKシリーズのビジネスNAS新製品「HDL-XVシリーズ」。価格は2ドライブ内蔵の1TBモデルが5万1500円から

 株式会社アイ・オー・データ機器は28日、LAN DISKシリーズ新製品として、RAID 6に対応したビジネスNAS「HDL-XVシリーズ」を発表した。価格はHDDを4基内蔵した4ドライブ版が2TB 7万9800円から、HDDを2基内蔵した2ドライブ版が1TB 5万1500円から。いずれも4月中旬の出荷を予定する。

 HDL-XVシリーズは、発売中のRAID 6対応NAS「HDL-XRシリーズ」の普及版にあたる。DL-XRシリーズの暗号化ボリューム機能、Encypted RAID 5/6対応、ディスク使用量制限(クォータ)機能、USBロックキー、Active Directory Nativeログオン機能など、おもに暗号化部分の機能を省略し、学校での用途などを考慮して新たにDLNA機能に対応。また、HDDを4基収納できる同筐体で出荷時に2ドライブのみ搭載し、価格を抑えた2ドライブ版もラインナップした。

 HDL-XVシリーズは、RAID 6(2重分散パリティ)対応により、冗長(パリティ)データをHDD2台分確保することにより、任意の2台のハードディスクが同時または立て続けに故障した場合でもデータの損失を防ぐ。また、RAID 5では防ぎきれなかったリビルド中のハードディスク故障の際もデータを守ることができる。なお、2ドライブ版は出荷時はRAID 1に設定されており、2ドライブ時はRAID 0/RAID 1が利用可能。HDD増設後に、RAID 5/RAID 1m+S/RAID 6が利用可能となる。

 USB機器をHDL-XVシリーズのNASに接続し、離れたところにあるLAN上のマシンからもUSB機器が利用できる、「net.USB機能」(USBサーバー)機能を搭載する。また、動画・写真・音楽コンテンツの配信サーバーとして使えるDLNAサーバー機能を搭載した。アイ・オー・データ機器では、学校などで映像教材の各教室への配信や、電子看板(デジタルサイネージ)ソリューションのコンテンツ配信用サーバーとしても最適だとしている。

 また、4ドライブ版では、4台のハードディスクのうち3台でRAID 5構成し、残り1台を予備(スペア)として運用することで、ハードディスクを交換しなくても自動復旧できるホットスペア機能(RAID 5+S)や、4台のうち3台のハードディスクに同じデータを保存することで冗長化を図るとともに、ディスク障害時には自動的に残り1台の予備に切り替わるトリプルミラー+ホットスペア機能(RAID 1m+S)に対応する。

 外付けeSATAハードディスクを利用して、LAN DISK XV本体をユーザー情報などの設定も含めて丸ごとバックアップするeSATA機能も装備する。なお、eSATA機能を利用するには、LAN DISK XVの実効容量と同容量のeSATA接続ハードディスクが必要。

 ラインナップと価格は、4ドライブ版は2TBの「HDL-XV2.0」7万9800円、4TB「HDL-XV4.0」9万9500円、8TB「HDL-XV8.0」14万円。2ドライブ版は1TBの「HDL-XV1.0/2D」が5万1500円、2TBの「HDL-XV2.0/2D」が6万2000円。

 おもな仕様は、1000BASE-T/100BASE-TX/10BASE-TおよびAuto-MDI/MDIX対応のLANポート×1、USB 2.1/2.0対応のUSBポート×2(正面×1、背面×1)、eSATA×1(背面)。内蔵HDDはSerial ATAIIのカートリッジタイプでSATA接続、ホットスワップに対応する。サイズは、4ドライブ版・2ドライブ版とも同一筐体で170×230×183(幅×奥行き×高)mm。

 機能面では、Active Directory Nativeログオン機能、DLNAサーバー機能(DLNA 1.5準拠)を搭載。推奨最大同時接続台数はWindowsで20台、Mac OSで8台。RAID 0/5/6/5+S/1m+Sに対応する。

 対応OSは、Windows 7/Vista/XP、Windows Server 2008/2008 R2/2003 SP1/2003 R2。Mac OSは10.4以降に対応する。



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(工藤 ひろえ)

2011/3/28 15:00