Yahoo! JAPAN、震災の記録を写真で残すサイト、被災地から投稿受け付け


「東日本大震災写真保存プロジェクト」のサイト。写真の受け付けは4月中旬から

 ヤフー株式会社は8日、「東日本大震災写真保存プロジェクト」を立ち上げると発表した。震災以前の街並みや風景、震災直後の様子、今後の復興の過程などの写真を蓄積し、「Yahoo!地図」上にマッピングしていく。

 4月中旬より、被災地の関係者などから広く写真の投稿を受け付ける。個人だけでなく、行政機関や公益法人、報道機関などにも協力・連携を求める考えだ。

 ヤフーによると、震災後、「被災前の美しい地図や写真を残しておいてほしい」「避難中でがれきの中から思い出の品を持ち出せない。せめて写真だけでも記録してほしい」といった声が多数寄せられているという。

 また、すでに被災地では復興に向けてがれきの撤去作業が始まっており、震災のつめ跡そのものの状況など、今日・明日にも失われていく記録もあると説明。実際にサイトを公開するのに先立ち、プロジェクトの概要と、写真の投稿を受け付けることをまずは発表したかたちだ。

 インターネットで震災前後の写真を集めて蓄積することで、今後の復興や、後世に向けた防災研究のためにも役立てたい考え。

 蓄積された写真は、地名や写真に添えられたキャプションなどのキーワードなどからも検索できるようにする。対象エリアは、青森、岩手、宮城、福島、茨城、栃木、千葉、長野、新潟の災害救助法適用地域を予定している。なお、ヤフーでは、個人的な見物や写真撮影を目的とした被災地への立ち入りは自粛するよう呼び掛けている。


関連情報


(永沢 茂)

2011/4/8 18:48