MSの「Security Essentials」がChromeをマルウェアと誤認し削除

~数時間以内に修正版、MSは最新版へのアップデートを呼びかけ


 米Microsoftのセキュリティーソフト「Microsoft Security Essentials」が、9月30日にGoogle Chromeをマルウェアと誤認して削除してしまうトラブルが発生した。Microsoftは数時間以内に定義ファイルのアップデートを行い、既に問題は修復されている。

 しかし、Google Chromeを起動できない、または起動できてもページが見込めないなどの問題が発生している場合は、定義ファイルアップデートの後に、Chromeの再インストールをする必要がある。なお、問題が生じていない場合には、何もしなくてもよいとMicrosoftとGoogle双方が説明している。

 問題となっているMicrosoft Security Essentialsの定義ファイルバージョンが「1.113.672.0」以上であれば、問題は解決されている。もしこの定義ファイル以前の番号である場合、アップデートする必要がある。そしてGoogle Chromeに何らかの問題が発生している場合は、事前に定義ファイルをアップデートした後で、Google Chromeを再インストールすればよいとしている。

 またGoogle側でも、影響を受けたChromeユーザーに対して自動的に修復するアップデートを行っているため、現在Chromeに問題が発生していない場合には、何もする必要はないと発表。修復手順について公式ブログでスクリーンショット入りで詳細に説明している。

 この問題は、Microsoft Security Essentialsが、Google Chromeを別のマルウェア「PWS:Win32/Zbot」と誤認したことから、Google Chromeへの通信をブロック、また場合によっては削除してしまったのが原因と発表されており、Microsoftでは迷惑をかけたユーザーに謝罪しますとコメントしている。

 なお、誤認されたマルウェア自体は実在し、特定のウェブサイトをアクセスした際にパスワードを盗み出すトロイの木馬だという。


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(青木 大我 taiga@scientist.com)

2011/10/3 06:00