「Flash Player 11」「AIR 3」正式版リリース、64bit版OSやiOSもサポート


 米Adobe Systemsは3日、「Flash Player 11」と「AIR 3」の正式版をリリースした。

 Flash Player 11は、Windows 7/Vista/XPおよびWindows Server 2008/2003、Mac OS X 10.6/10.7、Linux、Android 2.2/2.3/3.0/3.1/3.2、BlackBerry PlayBook/BlackBerry Tablet OSに対応する。

 AIR 3は、Windows 7/Vista/XPおよびWindows Server 2008/2003、Mac OS X 10.6/10.7、Android 2.2/2.3/3.0、iOS 4(iPhone 4/3GS、iPad/iPad 2、第3・第4世代iPod touch)、BlackBerry PlayBookに対応する。

 Flash Player 11とAIR 3はすでに9月21日に発表されていたもので、10月初めのリリースが告知されていた。多くの新機能があるが、Adobeによると、最も話題になっているのは、新たに開発された「Stage 3D」APIによる2D/3Dグラフィックレンダリングのハードウェアアクセラレーションだという。前バージョンのFlash Player 10やAIR 2と比較すると、レンダリング能力は1000倍に向上、60フレーム/秒のスムーズな描画が可能だとしており、ゲーム専用機に匹敵するゲームをウェブブラウザーやアプリ上で実現できるとしている。

 今回はまず、WindowsやMac OSなどでサポートされており、AndroidやiOSなどモバイルプラットフォーム向けStage 3Dをサポートした正式版は追ってリリースする予定だ。

 また、Windows(Windows 7のみ)、Mac OS、Linuxでは、64bit版OSおよび64bit版ウェブブラウザーをネイティブサポートしたことも注目される。さらに、AIR経由でiOSプラットフォームをサポートしたことで、FlashベースのコンテンツをiOS向けにも提供できるようになったとアピールしている。

 Adobeは現在、米国でカンファレンス「Adobe MX 2011」を開催中であり、Flashベースアプリのデジタルテレビ向け展開などに関連する発表もあわせて行われた。SamsungのSmart TV向けにAIRアプリの配信が開始されたほか、Adobeと新たに提携したLGやTiVoの製品向けにも提供されるとしている。


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(永沢 茂)

2011/10/4 20:11