オフラインリーダー「Instapaper 4.0」、輝度調整やWikipedia検索など新機能


iPad版のリスト画面(Marco Arment氏公式ブログより画像転載)

 著名な開発者であるMarco Arment氏が開発しているiOSアプリ「Instapaper」の新バージョン「4.0」が17日、iPhone/iPadけにApp Storeにて公開された。450円の有料アプリで、iOS 4.2以降に対応する。メニューなどは英語のみの提供となっている。

 Instapaperは、興味を持った記事をブラウザーなどでお気に入りとしてInstapaperに登録し、あとでiPhone/iPadでじっくりと読むための、いわゆるオフラインリーディングアプリだ。このジャンルでは定番アプリとなっている。

 今回のバージョンアップによって、iPhoneとiPad双方に合わせたデザインの改良を行って記事を読みやすくしたのに加え、単語のWikipedia検索や過去記事の全文検索サービスを開始するなど、これまでにないメジャーアップデートとなっている。

 大きく目立っているのは画面デザインの変更だ。画面の大きさを十分に生かして記事を読めるようにするために、iPhone/iPad双方で改良されている。特にiPad版では、登録した記事がリスト上に掲載されていたのを改め、雑誌のようなグリッド形式で記事概要とともに表示されるようにした。

 また、iOS 5のハードウェア輝度調整機能に対応し、眼の負担を軽くできるようになったとしている。iPhone版では、この輝度調整に初めて対応したという。

 さらに、文章中の単語選択では、これまでオフライン辞書を検索できたが、新たにオンラインのWikipediaも検索表示できるようになった。

 面白そうな記事を見つけるための仕組みも改良。「Friends」タブからは、Facebookニュースフィード、Twitterタイムライン、Tumblrダッシュボードに投稿されたリンクを見られるようにした。これにより、友人たちがInstapaperを使用していなくても、興味深い記事をInstapaperに取り込めるようになった。編集者が記事を集めている「Editors」タブでは、新たに「Give Me Something to Read」との独占契約が結ばれた。より興味深い記事を容易に見つけて読めるようになったと言えるだろう。

 このほか、月額1ドルの有料サービスとして、過去にInstapaperに保存した全記事の全文検索を行えるようになった。これまでは、端末にダウンロードした記事検索しかできなかった。

 今回のアップデートにより、すでに定番アプリの地位を築いているInstapaperがさらに地歩を固めたと言えるかもしれない。


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(青木 大我 taiga@scientist.com)

2011/10/18 12:25