上位100ブログの半数がWordPress~「TypePadとMovable Typeは消滅」予測も


WordPressが48%と約半数を占める。次いで、カスタムプラットフォームとなっている

 上位100ブログのうち48サイトは、ブログプラットフォームとしてWordPressを利用していることが明らかになった。Movable Type離れが加速しているほか、商用サイトではカスタマイズされた独自プラットフォームの使用も目立っている。

 この調査は、スウェーデンでウェブサイトモニタリングサービスを提供しているPingdom社が公表したデータによる。同社はブログ検索サイトTechnoratiのトップ100ブログランキングの全サイトについて、使用されているブログプラットフォームを技術的に、また聞き取りによって調査した。

 調査の結果、ホスト版、セルフホスト版合わせて48サイトがWordPressを使用していた。WordPressは3年前の2009年調査でも32サイトに上り、もともと人気があったが、そこからさらにシェアを伸ばしたことになる。

 次いで利用サイトが多かったのはMovable Typeの7サイト。その他はそれ以下であることを考えると、WordPressの圧倒的な強さがわかる。

 2009年調査と比較すると、Movable Typeは12サイトから7サイトへと5サイト減り、同系統のTypePadは16サイトからわずか2サイトへと、利用者が激減している。

 逆に目立ったのがカスタマイズされたサイトの多さで、今回は14サイトに上った。それらに加え、使用プラットフォームを判別できなかった、または秘密保持のために明らかにしなかったサイトがさらに8サイトあったとされる。商用サイトでは、差別化のためにプラットフォームをカスタマイズするサイトが増えている様子が浮かび上がってきた。

 この傾向について、WordPress創業者のMatt Mullenweg氏が同氏のブログで見解を披露。同氏は今後の見通しについて、TypePadとBlogsmithの2つは「消える」とした。そしてMovable Typeも、日本の経営陣が「商品方向性を大幅に変更しない限り同じ道をたどる」と予測している。また、「Movable TypeとTypePadを扱っているコンサルタントたちは、クライアントを失わないようにするために、よりモダンなプラットフォームに移行させ始めている」とも指摘した。

 一方、カスタマイズされたプラットフォームを使用しているとされる約2割の利用者については、「Apacheやnginx(エンジンエックス)を使用する代わりに独自のウェブサーバーを開発するようなものだ」とコメント、こうした独自プラットフォームの利用には否定的な見方を示している。



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(青木 大我 taiga@scientist.com)

2012/4/16 06:00