ウェブルート、「SecureAnywhere」最新版販売開始。25%OFFキャンペーンも


 ウェブルート株式会社は5月30日、「ウェブルート セキュアエニウェア(Webroot SecureAnywhere)」シリーズ最新版の3製品「アンチウイルス」「エッセンシャルズ」「コンプリート」を6月1日に販売開始すると発表した。

 ウェブルートは発売記念のキャンペーン価格として、6月1日から6月30日までの1カ月間、オンライン購入価格25%OFFキャンペーンを実施。キャンペーン価格では、通常価格5250円からの「アンチウイルス」が3938円から、通常価格7560円からの「エッセンシャルズ」が5670円から、通常価格1万80円からの「コンプリート」が7560円からとなる。なお、キャンペーン価格が適用されるのは、ウェブルートのホームページでの直販のみ。


クラウド上のハッシュDBでリアルタイムにマルウェアを判定

 ウェブルートの「SecureAnyWhere」は、従来のセキュリティソフトが主にファイルの中の特定のパターンでマルウェアを検知する仕組みであるのに対して、ファイルのハッシュでマルウェアかどうかを判定する。このため高速なスキャンが可能で、サイズの大きなファイルを長時間ロックしてチェックする必要がないため、既存のセキュリティソフトとも共存可能である点が大きな特徴となる。

 同社のクラウド上にハッシュDB、ビヘイビアDB、その他のホワイトリストなどのDBを持っており、スキャンしたファイルのハッシュを問い合わせるほか、ビヘイビア監視により特定のふるまいを検知するとビヘイビアDBに問い合わせてマルウェアかどうかを判定。

 クラウド上のハッシュDBに該当するものがないが、ホワイトリストにも該当しない場合は、暫定的に“グレー判定”を行う。グレー判定とされた実行ファイルなどはサンドボックスで仮想的に実行し、問題がないかどうかいわばシミュレーションを行った後、アプリケーションの実行を許可する機能を持つ。

 サンドボックスで仮想的に実行して問題がなかった場合には、そのまま実行を許可するが、問題ないという情報がクラウドのDBに新たに追加されるなど、確実な“白判定”が得られるまでは監視を継続。万一、実行後に問題が出た場合には、グレー判定されたファイルの実行前にロールバックする機能を備える。

 ウェブルートでは、未知の脅威に対応するこの“グレー判定”の場合の、サンドボックスとロールバック機能がSecureAnywhere製品の最大の特徴であるとしている。

従来のシグニチャベースのウイルス検知製品。1つずつシグニチャファイルを作成するため、発見から対応までのタイムラグがあるウェブルート製品ではハッシュの採用による高速化と、サンドボックス(仮想環境)と、サンドボックスで問題が出なかった場合も監視を継続し、万一の際はロールバックできる点が特徴


コンプリート版ではAndroid機器3台も合わせて保護、オンラインバックアップも

 ラインナップは、「コンプリート」「エッセンシャルズ」「アンチウィルス」の3製品で、それぞれライセンス1年間、2年間、3年間版を用意。

 基本的なウイルス対策・スパイウェア対策機能を備えた「アンチウィルス」はインストール台数が1PC・3PC・5PC版を用意。ライセンス1年間で1PC版は3980円、3年間で5PC版は1万5860円。

定時スキャンの結果画面。通常2分以内で完了するという検索結果画面で安全サイトには緑のチェックを表示する


マルウェアによるアプリケーションの改変を防ぐアプリケーション保護機能。デフォルトで保護される定番ウェブブラウザーのほか、任意のアプリケーションを追加できるSNSなど個人的な情報をやりとりすることの多いサイトとの通信を保護・監視するサイト保護機能



サイト保護機能の画面。ショッピングサイトやオンラインバンキングなど、https通信を行うサイトを自動的にキーロガーなどから保護する

 「エッセンシャルズ」は、インストール台数は3PC・5PC版を用意、ライセンス1年間で3PC版は5380円。「アンチウィルス」にファイアウォール機能、ネットワーク接続モニタ機能、オンラインにおける活動情報の消去や、ファイル完全削除、アンチフィッシング機能を追加。また、2GBまでのオンラインストレージが提供され、ファイルをオンラインに2GBまで自動バックアップ可能なほか、登録デバイスすべてで指定ファイルを同期する機能も利用できる。

Webrootファイルマネージャからオンラインストレージを見たところ。「エッセンシャルズ」「コンプリート」ではオンラインストレージも利用可能で、指定したフォルダやファイルをバックアップできる


オンラインストレージは、ファイルマネージャーでは「マイドキュメント」内の「マジック ブリーフケース」フォルダとして、ローカルディスクと同様の使い勝手で利用できるオンラインストレージをウェブブラウザーから見たところ。ウェブブラウザーから必要なファイルをメール送信することもできる

 「コンプリート」は、単体販売されているAndroid OS用アプリ「ウェブルート セキュアエニウェア モバイル コンプリート」(2100円)の機能も合わせて提供。PCのほかAndroid OSを搭載した機器3台までをサポートする。インストール台数は3PC・5PC版を用意。ライセンス1年間・3PC(+モバイル機器3台)版は6980円。エッセンシャルズの機能に加え、Androidデバイスのセキュリティ機能、安全なパスワードの生成、ユーザー名・パスワード・クレジットカード番号の暗号化など個人情報保護機能が強化されており、オンラインストレージの容量も10GBまで利用可能となる。

 そのほか、「コンプリート」では、オンライン上のポータルサイトから、家族全員分のPCとモバイルデバイスの状況、ファイルのオンラインバックアップ、PCとモバイルデバイスのパスワードの一元管理など、セキュリティの統合管理ができる。

システムクリーナ機能も装備。不要なファイルを削除したり、レジストリを最適化する


システムクリーナ機能では、何を対象とするかを細かく設定できるファイル削除時の扱いも設定可能。削除済みのファイルが復元されることを防ぐ


プロセス一覧を閲覧でき、信頼できないプロセスを強制終了することもできるプロセス一覧でクリックすると、各プロセスの詳細情報を確認できる


コンプリート版では、パスワード管理機能も備える。モバイルデバイスとPC間でIDやパスワードを同期することも可能サイトのIDとパスワードを管理できるほか、安全なパスワードを生成する機能も装備

 なお、ウェブルートでは、セキュアエニウェアの無料試用版も引き続き提供する。試用版登録ページで住所などを登録することで、3カ月利用可能なキーコードが送付される。セキュアエニウェアは既存のセキュリティソフトと共存可能なため、利用中のセキュリティソフトをインストールしたままで、セキュアエニウェアの機能を試用することができる。



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(工藤 ひろえ)

2012/5/30 15:02