スマホ利用者のためのデスクトップブラウザー「Sleipnir 3」最新版


 フェンリル株式会社は28日、ウェブブラウザー「Sleipnir 3 for Windows/Mac(3.5)」を公開した。「スマートフォンユーザーのためのデスクトップブラウザー」をコンセプトを掲げ、スマートフォンでよく使う機能との連携を図ったのが特徴。同社サイトから無料でダウンロードできる。対応OSはWindows 7/Vista/XPとMac OS X 10.7/10.6。

 スマートフォンとの連携では、Sleipnirで閲覧中のウェブページのURL、ウェブページ内に表示されている電話番号や住所、文字列などをスマートフォンに送信することが可能。サーバーからスマートフォンに送られたプッシュ通知を開くと、自動的に電話アプリやブラウザーが起動したり、表示されるメニューから起動するアプリを選べる。

 例えば、デスクトップで住所を右クリック選択してスマートフォンに送信し、スマートフォン側で即座に地図アプリを起動し、その住所を表示することが可能となる。スマートフォンアプリの連携機能を利用するには、iOSおよびAndroid向けの無料アプリ「Sleipnir Linker」(iOS版はAppleの審査中)と、無料で取得できる「Fenrir Pass ID」が必要。

スマートフォントとの連携イメージ

 また、デスクトップやスマートフォンでよく使われるウェブサービスと連携したことも特徴。TwitterやFacebook、Dropbox、Evernoteなどの複数のウェブサービスをSleipnirのインターフェイス上に統合させ、各ウェブサービスがあたかもSleipnirの一機能であるかのように利用できるようにした。

 例えば、Sleipnirで閲覧しているページを右クリックすることで、そのページを「共有」「保存」「あとで読む」などのアクションを選べる。「共有」ではTwitter、Facebook、LinkedInなどに投稿、「保存」ではDropboxやEvernoteなどに保存、「あとで読む」ではReadabilityなどのあとで読むサービスに登録できる。

 さらに、複数のウェブサービスへの同時投稿/保存も可能。このため、Sleipnirで閲覧中のウェブページを、TwitterとFacebook、Google+で同時にシェアすることも可能となっている。なお、各ウェブサービスの認証にはOAuthを利用しており、フェンリルではIDとパスワードをオンラインで管理しないためセキュリティ上のリスクもないとしている。

ウェブサービスとの連携イメージ

 なお、Sleipnir 3 for Macでは、従来よりWebKitに対応していたが、今回からSleipnir 3 for WindowsでもWebKitに標準対応した。新規インストールの場合は、WebKitがデフォルトのレンダリングエンジンとなる。WebKitは、Google ChromeやSafariが採用している描画エンジン。他のエンジンと比較してウェブページを高速に表示できるという。Sleipnir 3 for Windowsではさらに、Google Chromeのエクステンションにも対応した。


関連情報


(増田 覚)

2012/6/28 18:39