米Pocket、Google Venturesなどによる500万ドルの資金調達を発表


 “あとで読む”機能を提供するサービス「Pocket」(旧Read-it-Later)は19日、500万ドルのシリーズBファイナンスを行ったことを発表した。この資金調達により、他の端末やプラットホーム、サービスの拡大、人員獲得に利用したい考えだ。

 Pocketでは今後の戦略について、「あなたが重要だと思うすべてのデバイスまたはアプリからPocketにアクセスし、保存できなければならないと信じています。我々はあなたが好きになって下さった品質と体験を保持しながらも、より多くのお気に入りアプリケーション、プラットフォーム、デバイスに拡大していく予定です。」と説明している。

 今回のシリーズBファイナンスは、前ファイナンスを実施した同じ3社が行った。リードインベスターはFoundation Capitalで、これにBaseline VenturesとGoogle Venturesが加わっている。

 現時点でPocketユーザーは「1日約100万件のアイテムを保存している」という。サポート端末はiOS、Android、Kindle Fire、ブラウザーで、API公開によりTwitter、Flipboard、Ziteなど350以上のメジャーなアプリにも対応している。

 Pocketはしばしば同種のアプリである「Instapaper」と比較される。Instapaperは長文や記事など文章を読むことに特化している。しかしPocketは2012年4月に大きな戦略転換を行い、アプリを無料化すると同時に、文章以外に動画や画像、レシピなどにも対応し、これが特徴となっている。このことは両社のKindleサポートにも現れており、PocketがKindle Fireをサポートしながらも、E-ink端末のKindleはサードパーティーアプリを経由してのサポートにとどまっている。一方のInstapaperはKindleをサポートしている。


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(青木 大我 taiga@scientist.com)

2012/7/20 11:53